出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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愛知県新城市(しんしろし)にある山。標高695メートル。基底岩は花崗(かこう)岩類、その上に第三紀の火山活動で噴出した流紋岩、松脂(まつやに)岩、安山岩などの火山岩からなる山塊である。山頂付近は原生林、シダ類、蘚苔(せんたい)類の群落があり、ブッポウソウ(コノハズク)、モリアオガエル、ヒメハルゼミなどが生息している。中腹にある鳳来寺は利修(りしゅう)仙人の創建といわれ、江戸時代は寺領1350石を与えられた。数度の火災でわずかに残る山門と、山内にある東照宮の本殿など6棟は国の重要文化財に指定されている。門前集落は門谷(かどや)で、収集展示に特色のある鳳来寺山自然科学博物館がある。国の名勝・天然記念物に指定され、天竜奥三河(みかわ)国定公園の観光拠点である。
[伊藤郷平]
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