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火山性微動 かざんせいびどうvolcanic tremor

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

火山性微動
かざんせいびどう
volcanic tremor

マグマ水蒸気が火山の地下を移動したり,沸騰して気泡が発生することなどによって起こる地表の微弱な振動。地下の岩石の破壊に伴う振動(→火山性地震)とは波形や継続時間が異なる。特に振動の継続時間が長いものを連続微動という。噴火に先立って観測されることが多いため,噴火の前兆現象として噴火予知の立場から注目される。

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知恵蔵の解説

火山性微動

地震計にとらえられる火山特有の振動で、波形や継続時間から地震と区別される。低周波地震などの特異な地震も、火山性微動の一種。落石など、火山の外部に原因を持つものは除外する。継続時間は、時には数日間にも及ぶ。噴火に先行することも多く、噴火予知の立場からは特に重要。地震が地殼の破壊に対応する現象なのに対し、火山性微動はマグマや水蒸気の流れに伴い、また地下水が沸騰し、マグマ中で水蒸気が発泡(気泡の形成)する過程で発生すると考えられる。

(井田喜明 東京大学名誉教授 / 2007年)

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デジタル大辞泉の解説

かざんせい‐びどう〔クワザンセイ‐〕【火山性微動】

火山に特有の振動現象。火山性地震に比べ、その始まりと終わりが不明瞭であり、数日以上継続するものもある。火山やその周辺に発生し、地震計によって検出される。その発生機構は明らかではないが、マグマの移動や地下水の沸騰などに起因すると考えられている。また、噴火に先立って生じることが多い。火山性脈動

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世界大百科事典 第2版の解説

かざんせいびどう【火山性微動 volcanic tremor】

火山性地震とは異なり,長時間継続する震動をいい,マグマだまりの振動,火道中のマグマやガスの振動,溶岩の流動と噴出などによって起こされる。発生原因はさまざまであるが,流体の運動によって起こされると考えられている。ほとんど無感であり,振動周期は発生要因にしたがって異なる。平常連続的に微動が観測される火山もあれば,噴火の時のみ観測される火山もある。一般に,流動性に富んだマグマの火山では,平常,微動が観測される場合が多い。

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大辞林 第三版の解説

かざんせいびどう【火山性微動】

火山活動に伴う振動のうち、波形や継続時間から地震とは区別されるもの。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

火山性微動
かざんせいびどう

火山でおこる火山性地震とは異なり、地震の開始が不明瞭で、波形も複雑な振動現象。振幅が小さいわりに、継続時間が長いものが多い。マグマ、火山ガス、熱水の移動や振動によって発生すると考えられている。噴火に先行して火口付近で発生することが多く、噴火に伴って連続的におこる。地殻の深部においても同様の微動がおこることがある。[中田節也]

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