無極(読み)ムキョク

デジタル大辞泉の解説

む‐きょく【無極】

[名・形動]
果てがないこと。限りのないこと。また、そのさま。無窮。
「造物主の徳広大―なりと雖」〈津田真道明六雑誌二一〉
電極または磁極が存在しないこと。
人知を越えた果てしないところ。転じて、宇宙の根源のこと。
中心となって主導するものがないこと。「世界経済は一国主導から無極に移る」

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大辞林 第三版の解説

むきょく【無極】

( 名 ・形動 ) [文] ナリ 
果てのないこと。きわまりのないこと。そのさま。 「美なる、-なる、不則なる自然よ/欺かざるの記 独歩
〔周敦頤しゆうとんい「太極たいきよく図説」の「無極而太極」から〕 宋学で、宇宙の本体である太極の無限定性を示した語。
電極が存在しないこと。 「 -結合」

むごく【無極】

( 名 ・形動ナリ )
この上もない・こと(さま)。無上至極。 「神力-の阿弥陀は/浄土和讃」

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精選版 日本国語大辞典の解説

む‐きょく【無極】

〘名〙
① (形動) 果てのないこと。限りのないこと。また、そのさま。無窮。
東寺百合文書‐は・建武元年(1334)七月日・若狭太良荘時沢名本名主国広代行信重申状「欲早実円無極謀陳令露顕上者」
※明六雑誌‐二一号(1874)三聖論〈津田真道〉「造物主の徳広大無極なりと雖」 〔春秋左伝‐僖公二四年〕
② 中国、道家の語で、きわまりない世界の根源をいう。のち、宋学にとり入れられ、易の「太極」と結びつけられ、宇宙の生成に先立つ存在として、宋学の重要な形而上的概念となった。
※俳諧・三千風笈さがし(1701)下「一心の像なき無極をさぐりて思慮をついやし」 〔老子‐二八章〕
③ 電極の存在しないこと。また、分極のないこと。

む‐ごく【無極】

〘名〙 (形動) この上もないこと。また、そのさま。無上至極。
※百座法談(1110)三月四日「そこたちのこの事もちゐ給はぬ、無極ことはりなり」
※日葡辞書(1603‐04)「Mugocu(ムゴク) キワマリ ナク〈訳〉限界のない」

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