片貝(読み)かたかい

精選版 日本国語大辞典 「片貝」の意味・読み・例文・類語

かた‐かい‥かひ【片貝】

  1. 〘 名詞 〙 アワビなどのように、貝殻一つだけで、ふたなどがない貝。一枚貝。かたひらがい。
    1. [初出の実例]「みるめをはよもに尋てかたかひのあはて浦々に幾よねぬ覧」(出典:出観集(1170‐75頃)恋)

かたし‐がい‥がひ【片貝】

  1. 〘 名詞 〙 二枚貝の、合わさっていた貝殻の離れた一片。かたせがい。かたつがい。
    1. [初出の実例]「我恋はただみつふするかたし貝皆あふことのなきぞ悲しき」(出典:広言集(1182頃))

かた‐つ‐がい‥がひ【片貝】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「つ」は「の」の意 ) =かたしがい(片貝)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「片貝」の意味・わかりやすい解説

片貝(千葉県)
かたかい

千葉県東部、山武(さんぶ)郡九十九里町中心地区。旧片貝町。江戸中期以後イワシの地引網漁中心地をなし干鰯(ほしか)(肥料)を生産。豊漁期に定着した納屋(なや)集落漁村における新開地集落)があり、地名語尾に納屋や浜がつく。現在は干物(ひもの)の水産加工が盛んで、夏は海水浴客でにぎわう。作田(さくた)川河口(小関地区)に片貝漁港がある。

[山村順次]


片貝(新潟県)
かたかい

新潟県小千谷市(おぢやし)北端の地区。旧片貝町。小千谷市北部の中心地で、古くから片貝羊羹(ようかん)の名で知られた菓子づくりの町で、酒、焼酎(しょうちゅう)などの醸造業も盛んであった。三尺玉(30号)花火大会はいまは長岡名物になっているが、その発祥は片貝で、いまも秋祭に盛大に続けられている。

[山崎久雄]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「片貝」の意味・わかりやすい解説

片貝
かたかい

千葉県東部,太平洋岸の九十九里町の中心地区。かつてはイワシ漁業が盛んであったが,海水浴場を中心とした観光レクリエーション地域へと変貌している。掘込港の片貝港がある。海岸一帯は九十九里県立自然公園に属する。

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百科事典マイペディア 「片貝」の意味・わかりやすい解説

片貝【かたかい】

九十九里(くじゅうくり)[町]

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