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特定避難勧奨地点 トクテイヒナンカンショウチテン

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デジタル大辞泉の解説

とくてい‐ひなんかんしょうちてん〔‐ヒナンクワンシヤウチテン〕【特定避難勧奨地点】

平成23年(2011)3月に発生した福島第一原発事故において、警戒区域計画的避難区域外で、事故発生後1年間の積算線量が20ミリシーベルトを超えると推定される場所として、原子力災害対策本部が指定した区域。一律的な避難指示や産業活動の規制は行わず、放射線の影響を受けやすい妊婦や子供のいる家庭に対して特に避難を促す対応がとられた。南相馬市伊達市川内村それぞれ一部の地域が指定され、平成26年(2014)12月までに順次解除された。
[補説]年間積算線量20ミリシーベルトは、ICRP国際放射線防護委員会)が勧告する放射線許容量において、事故発生時(緊急時)の基準である年間20~100ミリシーベルトの下限、事故収束後(復旧期)の基準である年間1~20ミリシーベルトの上限に相当する。

出典|小学館
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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

特定避難勧奨地点

年間に被曝(ひばく)する放射線量が20ミリシーベルトを超える恐れがある住宅の住民に、政府が避難を勧めた。旧警戒区域などのように地域一帯を強制避難させず、戸別の線量をもとに南相馬市に153世帯、伊達市に128世帯、川内村に1世帯を指定。伊達市と川内村は昨年12月14日、線量が下がったとして解除された。

(2013-06-24 朝日新聞 朝刊 4社会)

出典|朝日新聞掲載「キーワード」
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

特定避難勧奨地点
とくていひなんかんしょうちてん

2011年(平成23)3月11日の東北地方太平洋沖地震により発生した東京電力福島第一原子力発電所事故に伴い、周辺に比べて放射線量が局所的に高く、妊婦や子供への影響が懸念された地点。いわゆる「ホットスポット」。事故直後の気象条件や地形によって、原発から遠く離れていても、局所的に放射線量が高い地点が多数存在することが明らかになった。このため避難指示区域には含まれないものの、年間の積算放射線量が20ミリシーベルトを超えると推定されるスポット(地点)とその近くの世帯を国が指定することになった。2011年6月30日、国は福島県伊達(だて)市内の104地点113世帯を初めて特定避難勧奨地点に指定し、その後、伊達市の他地点や南相馬(みなみそうま)市、川内村の計282世帯に広げた。しかしその後、放射線量が低下したとして、国は2012年12月14日、伊達市と川内村の一部で指定を解除し、2014年12月28日には、最後まで指定地点であった南相馬市の152世帯を解除し、特定避難勧奨地点はなくなった。しかし特定避難勧奨地点の解除は不当だとして、2015年4月、南相馬市の住民約530人が国に解除取消しと損害賠償を求める訴えを東京地方裁判所に起こした。
 特定避難勧奨地点に指定されると、国から避難支援が受けられるほか、東京電力から賠償金が支払われ、税金、医療費、国民年金保険料の減免措置も受けられた。しかし政府は「その地点から少し離れれば線量は低くなる」として一律の避難や事業活動規制は求めなかった。このため避難するかどうかは、基本的には住民の判断に任されたが、放射線の影響を受けやすい妊婦や子供のいる家庭に対しては避難を促す措置をとった。[編集部]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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