翻訳|cage
水面の一部を網,タケ,籠などで仕切り,その中で魚を飼っておく装置。代表的なものに,カツオ釣りの生餌として使うイワシを飼っておくいけすがある。巻網でとったイワシは,海上で角材を組んで作った木枠に網をはって作ったいけすに直接移され,基地へ曳航され,カツオ船が買いにくるまで蓄養される。いけすで1週間以上ならしたイワシを〈いけつけイワシ〉と呼ぶ。船にもいけす(活魚倉)があり,漁場まで生かして運ぶ。昔は船底に換水孔を開けて,自然換水に頼っていた。最近はポンプを使って強制換水(1時間に4~6回)するようになり,飼育環境の面でも,また船底の換水孔が不要になったため船の機能の面でも改善された。なお船のいけすのことを活間(いけま)とかかめ(甕)とか呼ぶことも多い。
従来はいけすというと比較的短期間飼っておく小規模のものが想起されたが,近年は養殖に用いられる大規模ないけすもある。内水面ではコイ,ウナギ,海面ではハマチ,マダイなどの養殖に用いられる。網いけすが使われることが最も多い(網いけす養殖)。浮動式,固定式,沈下式があるが,浮動式が最も普及している。形は正方形,長方形,六角形,八角形などさまざま。表層に浮かばせる場合,周囲を海面より高くして魚が跳ね出すのを防ぐ。また天井網をはることもある。天井網をはり,投餌用の特別の開口部をもった網いけすを中層につるしたり,海底に沈めておくことも行われる。魚の成長に合わせ,網目の大きさ,収容密度を変えていかなければならない。
執筆者:清水 誠
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
…立坑では,先端にケージやスキップをとりつけたワイヤロープを大型の巻上機で巻き上げる方式がもっぱら用いられている。ケージcageは,鉱車や台車をそのまま収容する容器で,2段あるいは3段になっているものが多く,各段に1~2台の鉱車を収容する。スキップskipは,坑底でシュートからばら荷として積み込まれた鉱石を,坑口で底板を開いたり,容器を転倒したりして荷降ろしする装置である。…
※「生簀」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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