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用人 ようにん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

用人
ようにん

江戸時代の武家職名常設の職ではないが,家臣中の有能者をこれに任じて財政,庶務万端を取扱わせた。幕府側用人などはこの例で,将軍に近侍し,幕政に参画したため,老中をしのぐ権勢をふるう者もいた。

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デジタル大辞泉の解説

よう‐にん【用人】

江戸時代、幕府大名旗本家にあって、金銭の出納や雑事などの家政をつかさどった者。将軍家では側用人(そばようにん)といった。
役に立つ人。働きのある有用な人。
「是(これ)に過ぎたる御―あるべからず」〈太平記・三三〉

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世界大百科事典 第2版の解説

ようにん【用人】

江戸時代,大名・旗本の家臣で,家政の中枢に位置した役人。財務,礼式,記録などを管理し,諸役人に法令を伝達し,近習,小姓,医師,儒者,右筆などを支配した。格式は通例大名家にあっては番頭(ばんがしら)に次ぎ,旗本では家老の下にあったが,つねに主君と接触し,実権を有する職務であった。三卿の家政組織もほぼ大名家に類似し,用人が設けられて家政庶務を担当したが,その多くは幕臣の出向であった。幕府には単に用人という職名・職種はないが,側(そば)用人は将軍側近の最上首として政務に関する上申・令達に当たり,広敷(ひろしき)用人(将軍に正夫人のあるときは御台所(みだいどころ)用人)は大奥の役人の長として大奥の事務を統轄したほか,大名家へ嫁した将軍の娘の世話をする姫君用人,将軍の側室の世話をした女中用人などがあった。

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大辞林 第三版の解説

ようにん【用人】

江戸時代の武家の職制の一。主君の身辺に居て日常生活一般の管理にあたり、家政をとりしきる実務担当の文官。
役に立つ人。有用な人。 「此の人にまさる御-有るまじと/太平記 39

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

用人
ようにん

元来は用に携わる者をさす語。江戸時代には、武家・公家(くげ)などの家臣で、家老の次に位置して庶政をつかさどった者をいう。家老を欠く小家においては、用人が万事を取り仕切った。江戸幕府には、将軍の側(そば)にあって幕政に関与した側用人のほか、大奥の事務を統轄した広敷(ひろしき)用人、大名に嫁した将軍の女子の世話をした姫君(ひめぎみ)用人などがあった。諸藩もそれぞれに用人を置いたが、たとえば鳥取藩の場合、用人の職名が確定したのは延宝(えんぽう)期(1673~81)とみられ、諸役人の触頭(ふれがしら)として勢力を有していた。定員3~4人、禄高(ろくだか)300石以上の役職であった。また幕府老中などを勤める大名の家には、もっぱら幕府のことに携わる公用人が置かれた。[松尾美恵子]

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