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石川丈山 いしかわ じょうざん

百科事典マイペディアの解説

石川丈山【いしかわじょうざん】

江戸初期の漢詩人。三河の人。徳川家譜代の臣。武勇にすぐれ,大坂夏の陣(大坂の陣)に抜駆けをし,軍律違反の罪に問われ浪人となる。藤原惺窩に儒を学び,1636年以後,京都一乗寺に詩仙堂を建て,終生,風雅を友とする。著書《新編覆醤(ふくしょう)集》《詩法正義》《詩仙詩》。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plusの解説

石川丈山 いしかわ-じょうざん

1583-1672 江戸時代前期の漢詩人。
天正(てんしょう)11年10月生まれ。徳川家康の近習を辞し,藤原惺窩(せいか)に師事する。寛永12年(1635)から京都にすみ,詩仙堂をたてて隠遁(いんとん)。書にすぐれ,茶人としても知られた。寛文12年5月23日死去。90歳。三河(愛知県)出身。名は重之,凹。通称は嘉右衛門。号は四明山人など。著作に「新編覆醤(ふしょう)集」「北山紀聞」など。
【格言など】無益の事は負けて居申すべき事(武士の弟子にあたえた訓戒)

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世界大百科事典 第2版の解説

いしかわじょうざん【石川丈山】

1583‐1672(天正11‐寛文12)
江戸初期の漢詩人。名は凹。通称は嘉右衛門。丈山は字であるが,号としても扱われる。三河の人。徳川家康の臣で,大坂夏の陣に戦功があったが,軍令に背いたかどで罰せられ,出家して禅を学び,また藤原惺窩に入門した。のち京都の一乗寺村に詩仙堂を営み,詩文に遊ぶ生涯を送った。漢詩文がまだ儒学に従属していた江戸初期にあって,儒学に関心を示さず,詩文をもっぱらとした点で,江戸時代の漢詩人の祖とされる。当時一般には五山文学のなごりを引いて宋詩の影響が強かったが,丈山の詩風は,盛唐詩を典範として情を重んずるというものであった。

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大辞林 第三版の解説

いしかわじょうざん【石川丈山】

1583~1672) 江戸前期の漢詩人・書家。三河の人。本名、重之。号、六六山人・詩仙堂など。武人として徳川家に仕えたが、のち藤原惺窩せいかに詩を学ぶ。洛北の一乗寺に詩仙堂を建て隠棲いんせい。著「詩仙詩」「覆醬ふしよう集」「詩法正義」など。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

石川丈山
いしかわじょうざん

[生]天正11(1583).10. 三河
[没]寛文12(1672).5.23. 京都
江戸時代前期の漢詩人。名,凹。初名,重之。別号,六々山人。祖父以来徳川家康に仕えて武名があり,丈山もその幕下にあったが,大坂の役に軍令を犯したため退けられて京都に閑居。藤原惺窩 (せいか) に学んで詩名が高く,「日東の李杜」と称された。寛永 18 (1641) 年比叡山のふもとの一乗寺村に詩仙堂を築いて悠々自適の生活をおくり,後水尾上皇の召にも応じなかった。書や画にも巧みであった。主著『覆醤 (ふしょう) 集』 (71) ,『新編覆醤集』『本朝詩仙注』『詩法正義』。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

石川丈山
いしかわじょうざん
(1583―1672)

江戸初期の漢詩人。名は凹(おう)。丈山は字(あざな)。六六山人、四明山人、凹凸(おうとつか)などと号した。代々徳川氏に仕える三河武士の家に生まれたが、大坂夏の陣のとき軍律を犯してとがめを受けたため武士を捨て、藤原惺窩(せいか)に入門して詩を学んだ。1641年(寛永18)洛北(らくほく)一乗寺に詩仙堂を築いて隠棲(いんせい)し、林羅山(らざん)、元政上人(げんせいしょうにん)ら当時著名な文化人との風雅の交友を楽しみ、詩文に遊ぶ自適の生涯を送った。詩仙堂の名は、中国の詩人36人を選んで狩野探幽(かのうたんゆう)にその像を描かせ、壁に掲げたことにちなむ。儒学に比して漢詩の地位の低かった江戸初期に、詩作をもっぱらとした点で特異な存在であり、作品は『新編覆醤集(ふしょうしゅう)』に収められる。とくに「富士山」と題する七絶、「仙客来遊す雲外の巓(いただき)。神竜栖(す)み老ゆ洞中の淵(ふち)。雪は(がんそ)の如く煙は柄(え)の如し。白扇倒(さかさま)に懸(かか)る東海の天」は人口に膾炙(かいしゃ)する。[日野龍夫]
『山岸徳平校注『日本古典文学大系 89 五山文学集・江戸漢詩集』(1966・岩波書店)』

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世界大百科事典内の石川丈山の言及

【詩仙堂】より

…江戸初期の文人石川丈山が隠棲した山荘。京都市左京区にある。…

※「石川丈山」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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