石鎚山(読み)いしづちさん

  • いしづちやま

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

別称伊予高嶺愛媛県中部にある石鎚山脈主峰。西日本の最高峰標高 1982m。富士山立山などとともに全国七霊山の1つで,江戸初期から石鎚講の信仰団体が生れ,先達制度が発達。頂上付近はヒメコマツ,シコクシラベなど高山性植物が多く,展望がよい。南斜面の面河渓 (おもごけい) は渓谷美で知られる名勝。頂上天狗岳は急峻で3ヵ所の鎖を伝わって登る。 1955年石鎚国定公園指定。 68年山腹の成就社までロープウェー開通。 70年延長 18kmの石鎚スカイラインが完成。毎年7月に行われるお山市には,全国から数万人の信者が訪れる。

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百科事典マイペディアの解説

愛媛県東部にある石鎚山脈の主峰で四国山地の最高峰。標高1982m。片岩類,第三系堆積岩,安山岩からなる。山頂から西条平野や燧灘(ひうちなだ)が望まれ,石鎚国定公園の中心をなす。《日本霊異記》にみえ,修験道場として知られた。山上に蔵王権現や熊野権現をまつり,江戸初期以来石鎚講登山者が多い。
→関連項目小松[町]修験道日本百名山仁淀川

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世界大百科事典 第2版の解説

愛媛県東部,石鎚山脈の主峰で,標高1982m,四国一の高峰である。基盤は長瀞変成岩結晶片岩,その上に石鎚第三系の久万層群,最上部に同じ第三系の石鎚層群がのり,これに安山岩が貫入して頂上部の岩峰をつくる。面河渓(おもごけい)の花コウ岩は石鎚山の山体をつくる安山岩質凝灰岩を貫いている。標高1000m以上にブナ,ミズナラなどの冷温帯林があり,1700m以上にシコクシラベが分布し,亜寒帯性の林帯を表出する。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

四国の脊梁(せきりょう)山脈をなす石鎚山脈の最高峰。標高1982メートル。愛媛県西条(さいじょう)市、上浮穴(かみうけな)郡久万高原(くまこうげん)町の境界にそびえる。石鎚国定公園に含まれる。頂上は石鎚神社の石鎚祠(ほこら)のある弥山(みせん)や南東の天狗(てんぐ)岳で、天狗岳は西日本でもっとも高い。山頂付近は稜線に沿って北西から南東に向かって細長い岩壁が回廊状に連なり、両側は絶壁になっている。三波川(さんばがわ)変成岩帯の基盤を貫入して噴出した第三紀の輝石安山岩がこの岩稜を形成し、約100メートルの垂直に近い柱状節理をなしている。石鎚山は『万葉集』に登場し、『日本霊異記(にほんりょういき)』などにその名が記され、古くから山岳信仰の対象として有名で、富士山、御嶽山(おんたけさん)などと並んで全国七霊山の一つに数えられる。登山道は西条市小松町、成就社(じょうじゅしゃ)を経由する表参道、久万高原町からの裏参道があり、毎年7月1日から10日までのお山市には大ぜいの信者の登山でにぎわう。10月下旬には初冠雪があり、冬季は霧氷がみられる。

[深石一夫]

『『石鎚山系の自然と人文』(1960・愛媛新聞社)』


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事典 日本の地域遺産の解説

(愛媛県上浮穴郡久万高原町)
日本山岳遺産」指定の地域遺産。
石鎚山(1982m)は四国山脈の最高峰で、面河渓を含む愛媛、高知両県にまたがるエリアが石鎚国定公園に指定されている。〔支援団体〕久万高原町役場。〔活動内容〕地域住民のキュレーター養成事業2011年度
(愛媛県西条市)
美しき日本―いちどは訪れたい日本の観光遺産」指定の地域遺産。

出典 日外アソシエーツ「事典 日本の地域遺産」事典 日本の地域遺産について 情報

精選版 日本国語大辞典の解説

愛媛、高知の県境にある山。四国山地中の最高峰。山頂に石鎚神社があり、古くから山岳信仰で有名。標高一九八二メートル。

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