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禁獄 きんごく

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

禁獄
きんごく

鎌倉,室町時代に行われた自由刑の一種。召禁,召籠とも称せられた。平安末期においては,この語は広く未決既決の囚を獄に禁ずるという意味に使用されていた。しかし,それは鎌倉期にいたって,刑の名称の一つとなり,『御成敗式目』ならびにその追加によれば,この刑は,悪口その他種々の犯罪に科されることになっている。また,明治初期の刑法典である『改定律例』中,閏刑の刑名として掲げられている「禁錮」が,1874年に「禁獄」と改められその後この名称は,82年施行の旧刑法においても重罪主刑中に重禁獄・軽禁獄として取入れられている。現行刑法では不採用。

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デジタル大辞泉の解説

きん‐ごく【禁獄】

[名](スル)牢獄に拘禁すること。
「地の底の牢舎へ、―せられる身の上となった」〈芥川・きりしとほろ上人伝〉

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百科事典マイペディアの解説

禁獄【きんごく】

獄に拘禁することをいい,のちには獄以外の場所への拘禁をも含む拘禁刑一般を指した。律の刑罰には含まれない。だが裁判手続中の拘留や刑執行までの拘禁など,他の刑罰に付随して行われ,また死罪を免ぜられた者を長期間拘禁する〈長禁(ちょうきん)〉も行われて,平安時代以降庁例(ちょうれい)として刑罰となった。
→関連項目引廻し

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世界大百科事典 第2版の解説

きんごく【禁獄】

囚人を獄に拘禁しておくこと。律令制下における刑罰は笞・杖・徒・流・死の五罪(刑)であって,禁獄自体は刑名ではない。囚人の逃亡防止などを目的としたもので現行刑法の拘禁に近い。取扱いが比較的緩やかな散禁と,刑具を用いて身体の自由を束縛する禁固の2種があった。重罪の者を特別に長期間禁獄しておくことを長禁といい,別勅による長禁と,八虐罪を犯して死罪になるべきところを死を免じて長禁になった囚人に対しては大赦が適用されなかった。

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大辞林 第三版の解説

きんごく【禁獄】

( 名 ) スル
囚人を牢獄ろうごくに監禁しておくこと。

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世界大百科事典内の禁獄の言及

【牢屋】より

…獄卒の違法行為を取り締まるため,弾正台官人が巡検することになっていたが,獄囚らは劣悪な条件下に置かれていた。【森田 悌】 鎌倉幕府で既決・未決の囚人を拘禁することを禁獄,召禁,召籠というから,拘禁するための獄舎,籠(牢)舎があったはずだが,その実態は不明である。公家,僧侶,御家人に対しては,しかるべき御家人あるいは守護などに囚人を召し預ける(預け置く)方法がとられるから,獄舎があるとすれば御家人身分にならない侍や一般庶民や下人等を対象としたものであろうか。…

※「禁獄」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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