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凡下 ぼんげ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

凡下
ぼんげ

鎌倉~室町時代の身分呼称甲乙人ともいった。主として鎌倉幕府法において,身分に属さない一般庶民をさしていった言葉。刑法その他の面で,とは厳重に区別されていた。

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デジタル大辞泉の解説

ぼん‐げ【凡下】

[名・形動]
平凡で、すぐれたところのないこと。また、その人や、そのさま。
「私は全く―な執着に駆られて」〈有島・惜みなく愛は奪ふ
身分の卑しいこと。また、その人。
中世、侍身分に属さない一般庶民の称。甲乙人。雑人(ぞうにん)。

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百科事典マイペディアの解説

凡下【ぼんげ】

甲乙人(こうおつにん)とも。中世の身分用語。鎌倉時代,一般庶民をさし,幕府法上侍とは厳重に区別されていた。室町時代以降は地下人(じげにん),土民などと呼ばれた。
→関連項目有徳人徳政流罪

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世界大百科事典 第2版の解説

ぼんげ【凡下】

中世の身分用語。12世紀には登場し,もともとは官位をもたない無位白丁の人々,俗人や修行未熟の僧など,凡人凡夫の意味で用いられた。しかし〈〉の用語が貴族に仕える級有位者から武士へと変化するにつれ,これと対置される一般庶民を指す身分用語となった。鎌倉幕府法によると,訴訟人の座籍は,〈侍〉が客人の座,〈郎等〉が広庇(ひろびさし)であったのに対し,〈雑人(ぞうにん)〉は大庭と定められて屋内への参昇を許されなかったが,この雑人が凡下であり,甲乙人(こうおつにん)とも呼ばれた。

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大辞林 第三版の解説

ぼんげ【凡下】

平凡なこと。また、平凡な人。凡夫。凡人。 「 -の一念こえずとか/梁塵秘抄」
主に鎌倉時代に用いられた身分的な呼称。武士身分に属さない一般庶民のこと。甲乙人。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

凡下
ぼんげ

中世において侍(さむらい)身分以外の一般庶民を意味した身分称呼。おもに鎌倉時代に用いられた。甲乙人(こうおつにん)、雑人(ぞうにん)などともいわれ、幕府諸機関の下級職員や手工業者、商人なども含むが、一般的には百姓を意味することが多かった。凡下・百姓は、侍、下人(げにん)・所従(しょじゅう)とともに、中世の基本的な身分を構成するといわれ、したがって、幕府法には侍身分との区別が、刑罰や服装などを中心に明確に規定されている。たとえば、侍の刑罰は所領没収などの財産刑に特色があったのに対し、凡下のそれは禁獄や火印を面に捺(お)す、「片方鬢髪(びんぱつ)」を剃(そ)るなどの体刑が特色であった。また、凡下は烏帽子懸(えぼしかけ)・足袋(たび)の使用や鎌倉市中における騎馬が禁じられており、御家人(ごけにん)になることはもちろんできなかった。中世後期には地下人(じげにん)などともよばれた。[木村茂光]

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世界大百科事典内の凡下の言及

【地侍】より

…研究史上では,土豪・上層名主(みようしゆ)・小領主・中世地主などともいわれ,とくに一揆の時代といわれる戦国期の社会変動を推進した階層として注目される。中世社会の基本身分は・凡下(ぼんげ)・下人(げにん)の三つから成っていたが,中世後期の村落でも〈当郷にこれある侍・凡下共に〉〈当郷において侍・凡下をえらばず〉(〈武州文書〉)というように,侍と凡下は一貫してその基本的な構成部分であった。地侍はこの村の侍の俗称であり,凡下の上に位置していた。…

【無足人】より

…鎌倉期,将軍の側近や武士などにも〈無足近仕〉(《吾妻鏡》)とか,〈無足の身に候ほどに,在所いづくに候べしとも覚えず〉(《蒙古襲来絵詞》)といわれるような無足人は多く,幕府法でも所領,所帯の有無で刑罰を異にした(《御成敗式目》)。室町・戦国期,無足人は〈無足,不足之仁〉ともいわれて御家人とも凡下(ぼんげ)とも別に扱われ,刑罰の適用も〈さぶらいたらば,しよたいをけつしよすべし,所帯なくばたこくさせべし,地下のものたらば,そのおもてにやきがねをあてべし〉というように,侍は所領没収,無足の輩は他国追放,それ以下の地下人=凡下は顔に焼判(身体刑)というように,侍とも凡下とも区別された(《大内氏掟書》《塵芥集》)。《日葡辞書》は〈チギャウの不足を補うに足る収入も恩給もない人〉,転じて不足,無収入の貧しい軽輩とする。…

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