(読み)トツ

  • つか・す
  • つっ
  • つつ・く
  • 漢字項目

精選版 日本国語大辞典の解説

〘他サ下二〙 強風に際し、帆を下げ船尾から風をうけて船を走らせる。
※一葉丸福州漂流記(1782)「是非無く柱を切捨て、つかせ居候へ共、四日に成候ても風なぎ申さず」
〘接頭〙 (動詞「つく(突)」の連用形「つき」の変化したもので、次に来る動詞が、カ・タ・ハ行の音で始まる時に促音便になったもの) 動詞の上に付いて、その意味を強め、または、語調を整える。「つっかける」「つっつく」「つっぱしる」など。
〘他カ五(四)〙
① 何回もつく。何度もこきざみにつく。つっつく。
※万葉(8C後)一六・三八八〇「小螺(しただみ)を い拾(ひり)ひ持ち来て 石もち 都追伎(ツツキ)破り」
※古今著聞集(1254)二〇「しばしばかりありて猿の足をつつきけり」
② 肘でついたりして注意する。軽くつく。つっつく。
※花間鶯(1887‐88)〈末広鉄腸〉中「清水は側よりソット背をツツキ、岡部何を云ふのだ。と気を付くれば」
③ 箸で食べ物などをとって食べる。つっつく。
※満韓ところどころ(1909)〈夏目漱石〉四一「所が毎日毎晩一つ鍋のものを突(ツ)ついて進行してゐるうちに」
④ 欠点をことさらに取りあげたりしてとがめる。あらだてる。ほじくり出す。つっつく。
⑤ あれこれ言ってある行動をとるようにしむける。けしかける。そそのかす。つっつく。
※俳諧・毛吹草(1638)二「めん鳥につつかれて時をうたふ」
⑥ 検討する。調べる。
※写生紀行(1922)〈寺田寅彦〉「唯空で考へるだけでは題目(テーマ)は中々出て来ないが、何か一つつつき始めると其の途中に無数の目当てが出来過ぎて」
⑦ 歯などが痛む。〔日葡辞書(1603‐04)〕
〘形動タリ〙 突然であるさま。だしぬけ。突如。にわか。
※愛弟通信(1894‐95)〈国木田独歩〉威海衛大攻撃「突として一条の猛焔東岸砲台の一角より起り候間」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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