竹内峠(読み)タケノウチトウゲ

デジタル大辞泉 「竹内峠」の意味・読み・例文・類語

たけのうち‐とうげ〔‐たうげ〕【竹内峠】

大阪府河内かわち太子たいし町と奈良県葛城かつらぎ市の府県境にある峠。標高289メートル。金剛山地二上にじょう山雌岳(標高474メートル)南側に位置する。昔、飛鳥あすかの都と難波なんばを結ぶ交通要所だった。

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日本歴史地名大系 「竹内峠」の解説

竹内峠
たけのうちとうげ

二上にじよう山南方の万歳まんざい(三九七メートル)の南にあり、標高二八九メートル。かつては河内大和の国境にあたり、現在は奈良県北葛城きたかつらぎ當麻たいま町との境。峠の東約二キロのところに同町竹内の集落があり、峠の名はこれによるか。現在国道一六六号(旧竹内街道)が通る。古代には河内国の飛鳥あすか古市ふるいち(現羽曳野市)、和泉堺に通ずる丹比たじひ(のちの竹内街道)と、高田たかだ(現奈良県大和高田市)八木やぎ(現同県橿原市)に通ずる大和の横大路とを結ぶ位置にあり、古代から近世に至るまで栄えた。「河内志」の官道の項に「竹内嶺和州葛下郡界至山田二十町、山田至古市一里四町所歴曰春日、曰飛鳥、曰駒谷等」とあり、「河内名所図会」には「竹内嶺たけのうちとうげ 山田村東十五町計にあり、大和国葛下郡の界にして、大和街道也」と記される。


竹内峠
たけのうちとうげ

大和・河内国境、金剛山地中の峠。別名うぐいすの関。伊勢・伊賀と河内を結ぶ竹内街道(横大路)の要所。明治中頃までは宿屋・茶屋があった。「大和志」には「竹内たうげ 河州石川郡界至竹内二十町竹内至高田二里十九町経長尾高田至八木一里八町所歴曰曲川曰曾我曰小綱八木至桜井駅三十四町所歴曰石原田曰西宮曰戒重等桜井至初瀬一里有半(下略)」とある。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「竹内峠」の意味・わかりやすい解説

竹内峠
たけのうちとうげ

奈良県と大阪府の境界にある峠。標高289メートル。金剛(こんごう)山地の二上(にじょう)山南側にあり、古代の官道、近世の竹内街道が通じていた。現在国道166号が通り、峠の直下トンネルで南阪奈道路が通過する。

[編集部]

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