じ ぢ【箇】
〘接尾〙 (古くは「ち」か) 数詞に添えて用いる。
※土左(935頃)承平五年一月二一日「なな
そちやそちは海にあるものなりけり」
[
補注]平安時代までは、広く
物の数を数えるのに用いられたが、のちには、
年数、とくに年齢をいう場合に限定されるようになった。「仏足石歌」の「彌蘇知
(ミソチ)あまり二つ」や、現代の「はたち」などの例から、古くは「ち」であったかと思われる。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
か【箇】[漢字項目]
[常用漢字] [音]カ(呉)(漢) コ(唐)
〈カ〉個別のものを数える語。「箇所・箇条/三箇日」
〈コ〉
1
に同じ。「一箇」
2 物や場所を指す語。これ。この。「箇中/好箇・真箇」
[補説]古くは「竹」の半分をとって「个」と書き、物を数える語に用い、後に形声文字の「箇」に変えた。
[名のり]かず・とも
つ【▽箇/▽個】
[接尾]助数詞。和語の数詞に付いて、物の数や年齢などを数えるのに用いる。「ひと―、ふた―」「五―の誕生日」
[補説]一(ひと)から九(ここの)までの数に付くほか、古語では百(もも)や五百(いお)に付いた例がみられる。
「白玉の五百つ集ひを解きも見ず」〈万・二〇一二〉
か【箇/▽個/×个】
[接尾]助数詞。数を表す漢語に付いてものを数えるのに用いる。「三―月」「五―条」「数―所」
[補説]「箇」の略体「个」を「ケ」と略したところから、「三ヶ月」のようにも書く。この「ケ(ヶ)」は、「介」から出たかたかなの「ケ」と同形になっているが、起源は異なる。
ち【▽箇/▽個】
[接尾]助数詞。数を数えるのに用いる。
「嬢子のい隠る岡を金鉏も五百―もがも鉏きばぬるもの」〈記・下・歌謡〉
[補説]連濁により「ぢ」となることがある。→じ(箇)
じ〔ぢ〕【▽箇】
[接尾]《古くは「ち」か》助数詞。数詞に添えて、ものを数えるときに用いる。→ち(箇)
「ななそ―、やそ―は海にあるものなりけり」〈土佐〉
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