真個(読み)シンコ

デジタル大辞泉 「真個」の意味・読み・例文・類語

しん‐こ【真個/真箇】

[名]真実であること。まこと。「真個愛情
[ト・タル][文][形動タリ]真実であるさま。
「―たる青雲の志を得れば、賢愚共に之を敬愛せざるはなし」〈織田訳・花柳春話
[副]本当に。真に。
「我が此の心に―革命猛火を燃やしたのであった」〈木下尚江良人の自白
[類語]本当しん真実真正正真しょうしん正真正銘まこと本に実に全くまさにまさしくひとえにせつげに現にほとほとすっかりつくづく全く以て何とも実以て事実実際紛れもない他ならない有りのまま現実そのものしん以てかみ掛けてほんまいかにも

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精選版 日本国語大辞典 「真個」の意味・読み・例文・類語

しん‐こ【真個・真箇】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙 ( 形動ナリ・タリ ) まことであること。事実であること。虚偽のないこと。また、そのさま。真正。しんか。
    1. [初出の実例]「このゆゑにきほふて五宗の宗を立し、あやまりて言句の句にとどこほれるは、真箇に仏祖の怨家(をんけ)なり」(出典正法眼蔵(1231‐53)説心説性)
    2. 「而して真箇たる青雲の志を得れば、賢愚共に之を敬愛せざるはなし」(出典:花柳春話(1878‐79)〈織田純一郎訳〉二五)
  2. [ 2 ] 〘 副詞 〙 まことに。実に。はたして。
    1. [初出の実例]「なんぢ師眼いまだ参開せず、真箇なんぢ見処不円なり」(出典:正法眼蔵(1231‐53)坐禅儀)
    2. [その他の文献]〔許月卿‐京城看月詩〕

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普及版 字通 「真個」の読み・字形・画数・意味

【真個】しんこ

真箇

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