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篠田節子 シノダセツコ

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デジタル大辞泉の解説

しのだ‐せつこ【篠田節子】

[1955~ ]小説家。東京の生まれ。恋愛もの、ホラーミステリー、SFなどのジャンルを超えた多彩なストーリー展開で、幅広い読者層を獲得する。「女たちのジハード」で直木賞受賞。他に「絹の変容」「ゴサインタン」「変身」など。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plusの解説

篠田節子 しのだ-せつこ

1955- 平成時代の小説家。
昭和30年10月23日生まれ。八王子市役所に勤務。平成2年「絹の変容」で小説すばる新人賞をうけ,執筆生活にはいる。9年「ゴサインタン」で山本周五郎賞,「女たちのジハード」で直木賞。21年「仮想儀礼」で柴田錬三郎賞。23年「スターバト・マーテル」で芸術選奨文部科学大臣賞。27年「インドクリスタル」で中央公論文芸賞。ジャンルの枠をこえた大胆なテーマ設定,自在な物語世界の展開に定評がある。東京都出身。東京学芸大卒。著作はほかに「逃避行」「転生」など。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

篠田節子
しのだせつこ
(1955― )

小説家。東京都生まれ。1978年(昭和53)東京学芸大学教育学部卒業後、東京・八王子市役所に勤務。福祉、教育などの業務につくが、図書館への異動をきっかけに、多岐川恭(きょう)および山村正夫(1931―99)の小説講座に通い、創作のノウハウを体得する。1990年(平成2)「絹の変容」が『小説すばる』新人賞を受賞。同年市役所を退職し文筆活動に専念する。受賞作品は、遺伝子操作をほどこされた新種のカイコをめぐるパニック小説だが、ホラー、ミステリー、SF、恋愛……といくつもの要素を兼ね備えた意欲作であった。五木寛之は選評で「バロック的な物語性への情熱」が感じられる小説と評したが、実はそれこそが作者の目ざしたものでもあった。
 続く第二作の『贋作師』(1991)は日本洋画界の大御所が自殺したことから始まる、サイコ・ミステリー的な味わいも感じられる一作だったし、結婚詐欺をテーマにした『ブルー・ハネムーン』(1991)はコン・ゲーム(コンフィデンス・ゲームの略。「騙(だま)し」を主題にした小説、映画等のジャンル)の面白さがたっぷりと詰まっていた。さらにはクラシック音楽をテーマにした『変身』(1992)、東京・奥多摩の地底湖に棲む謎の生物と環境問題をテーマに据えたファンタジックな作品『アクアリウム』(1993)、夭折(ようせつ)した明治の画家が描いた代表作が、時空を超えて怨念をもたらすホラー『神鳥(イビス)』(1993)など、いずれも抜群のストーリーテリングで、既存のジャンルを越境しようとする作者の意気込みが感じられる作品だった。
 失踪した女性作家の行方を追い求めていくうちに、やがて物語が「神」の領域にまで踏み込んでいく『聖域』(1994)と、地方都市を舞台に謎の伝染病に立ち向かう人々の活躍を描いたパニック小説『夏の災厄』(1995)は、そんな作者の思いが見事に結実した傑作である。前者が山本周五郎賞、後者が直木賞の候補にあげられた。さらに『カノン』『ゴサインタン』(ともに1996)が続けて直木賞の候補となり、篠田の名は一躍注目されるようになる。なお直木賞は逸したが『ゴサインタン』は山本周五郎賞を受賞。さらに1997年『女たちのジハード』で第117回直木賞を受賞する。
 同作品は、保険会社に勤める5人のOLが主人公の小説だが、仕事や結婚、自己実現など、現代女性が抱える問題を前にして、それぞれがいかに自分の「人生」を選び取っていくかという「聖戦」が描かれる。このあとこうした女性の生き方を中心に据えた作品が急激に増えてゆく。妻であり、母でありながら、激務をこなすベテラン女性編集者を描いた『インコは戻ってきたか』(2001)、東南アジアの島へ観光旅行にきた3人のOLが、現地の分離独立運動テロに巻き込まれて右往左往する『コンタクト・ゾーン』(2003)など、自分が自分であるための闘いを描いた作品などがそれである。[関口苑生]
『『変身』(1992・角川書店) ▽『インコは戻ってきたか』(2001・集英社) ▽『コンタクト・ゾーン』(2003・毎日新聞社) ▽『絹の変容』『神鳥』『女たちのジハード』(集英社文庫) ▽『贋作師』『聖域』(講談社文庫) ▽『ブルー・ハネムーン』(光文社文庫) ▽『アクアリウム』(新潮文庫) ▽『夏の災厄』『カノン』『ゴサインタン――神の座』(文春文庫)』

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