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紀事本末体 きじほんまつたいji-shi-ben-mo-ti; Chi-shīh-pên-mo-t`i

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

紀事本末体
きじほんまつたい
ji-shi-ben-mo-ti; Chi-shīh-pên-mo-t`i

中国の歴史叙述の一形式編年体 (→年代記 ) は年を主とし,紀伝体は人を主とするのに対して,紀事本末体は事件を主とする。宋の袁枢 (えんすう) が,編年体の『資治通鑑』の記事を『通鑑紀事本末』として編纂し直したのを初めとする。以後,『宋史紀事本末』『元史紀事本末』『明史紀事本末』『左伝紀事本末』 (以上紀事本末五種) ,さらに『西夏紀事本末』『三藩紀事本末』 (以上七朝紀事本末) ,『遼史紀事本末』『金史紀事本末』 (以上九朝紀事本末) がある。

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デジタル大辞泉の解説

きじほんまつ‐たい【紀事本末体】

歴史記述の一形式。一つの事件の始終をまとめて記述する方法。南宋の袁枢(えんすう)が著した「通鑑(つがん)紀事本末」に始まる。

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百科事典マイペディアの解説

紀事本末体【きじほんまつたい】

中国における歴史叙述の一形式。重要な事件ごとに,原因から結果までをまとめて記述する。紀伝体は人を主とし,編年体は年を主とするのに対し,これは事を主とする。編年体の《資治通鑑》を改編した南宋の袁枢(えんすう)の《通鑑紀事本末》に始まる。

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世界大百科事典 第2版の解説

きじほんまつたい【紀事本末体 Jì shì běn mò tǐ】

中国,歴史叙述の形式の一つで,紀伝体,編年体と併せて史の三体という。宋の袁枢(1131‐1205)が編年体の《資治通鑑(つがん)》をもとにして,歴史的事件のはじめから終りまでを一見しうる形式を考案し,その書を《通鑑紀事本末》と名付けたのに始まる。清朝の《四庫全書総目》に至ってはじめて,紀事本末体が史書を分類する形式の一つとして認められた。書物の数は必ずしも多くはないが,叙述の形式は,章学誠ら清朝以降の歴史家に重んぜられた。

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大辞林 第三版の解説

きじほんまつたい【紀事本末体】

中国の歴史記述の一形式。事件の一部始終を年次順にまとめて一貫性をもたせた記述の仕方。宋の袁枢えんすうが「資治通鑑しじつがん」を編纂し直して「通鑑紀事本末」を作ったことに始まる。 → 編年体紀伝体

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

紀事本末体
きじほんまつたい

中国、前近代の歴史叙述の形式の一つ。紀伝体(きでんたい)や編年体(へんねんたい)の歴史書の弱点を補うために創案された体裁であり、重要な事件を時代ごとに選び、各事件について完結的にその起承転結を年月日を追って叙述する。編年体の歴史書の代表作である、北宋(ほくそう)、司馬光(しばこう)の『資治通鑑(しじつがん)』を改編した『通鑑紀事本末(つがんきじほんまつ)』(南宋、袁枢撰(えんすうせん)。42巻)がこの形式の最初のものである。たとえばその第1巻は、「三家、晋(しん)を分ける」「秦(しん)、六国を并(あわ)す」「豪傑、秦を亡ぼす」の3項からなっている。明(みん)・清(しん)時代には『左伝(さでん)紀事本末』(清、高士奇(こうしき)撰)があり、また宋、元、明、遼(りょう)、金、西夏などの時代についての多くの紀事本末体のものが編纂(へんさん)された。[尾形 勇]

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世界大百科事典内の紀事本末体の言及

【通鑑紀事本末】より

…もともと中国の歴史記述の様式には紀伝体と編年体があるが,前者は各パートが独立しているため,同一の〈事〉が重複して現れることがあるし,後者は時間が主で〈事〉が従であるため,複数の〈事〉が並行して記述されたり,ひとつの〈事〉がしばしば寸断される結果,〈事〉をひとまとまりとしてとらえがたいという欠点がある。袁枢はここに第三のスタイルとして紀事本末体を創案し,その克服を図ったのである。その後,《宋史紀事本末》をはじめ,ひと口に《九朝紀事本末》と呼ばれる多くの史書がこのアイデアを踏襲した。…

※「紀事本末体」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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