〈財界の総本山〉とも称され,経済4団体中の中心団体。〈経団連〉の略称で呼ばれることが多い。経団連の会長は〈財界総理〉ともいわれた。1946年8月,経済団体連合委員会が改組され,社団法人として発足した。連合委員会は,日本経済連盟会(これが当時の主要経済団体だった。なお〈日本工業俱楽部(クラブ)〉の項目を参照),重要産業協議会,日本商工経済会(現,日本商工会議所),商工組合中央会(現,日本中小企業連盟),金融団体協議会,日本貿易団体協議会(現,日本貿易会)などをメンバーとする共同委員会であったが,経団連は単独の団体として発足した。発足当時の経団連は日本産業協議会,日本貿易団体協議会,金融団体協議会のほか,日本商工経済会,商工組合中央会の中小企業関連団体をも会員としていたが,52年9月の再編成で,日本商工会議所と日本中小企業連盟は離脱し,業種別団体と大企業をメンバーとする現在の形になった。なお,ほかに若干の個人会員(OBが大半)がいる。経団連の目的は,〈経済界における各部門の連絡を図り,財政経済に関する内外の諸問題について経済界の公正な意見をとりまとめ,その実現に努力し,もって国民経済の自立と健全な発展を促進する〉ことである。その活動は,大企業を中心とする経済界の意見をとりまとめ,経済政策,経済行政,経済諸法規の整備につき,政府や国会に意見具申や要望を行うとともに,その実施に協力し,経済界の意見を内外に紹介することである。具体的な問題の検討のために,総合対策委員会,経済調査委員会,産業政策委員会をはじめ,多くの常設委員会が設けられている。また国際経済問題につき外国の経済団体と協力することも活動のひとつである。
役員は,会長,副会長のほか,常任理事,理事,評議員,監事がいる。事務局は,事務総長,専務理事,常務理事のもとに国際経済部,理財部,産業部,開発部,広報部などがある。密接な関係にある団体として関西経済連合会(関経連。全国組織)のほか,北海道経済連合会(地方組織)など7団体がある。2002年5月,日本経営者団体連盟(日経連)と統合し,日本経済団体連合会(日本経団連)となった。
→経営者団体 →財界
執筆者:原田 幸裕
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日本の財界を指導した経済諸団体の連合体。2002年(平成14)日本経営者団体連盟(日経連)と統合し、日本経済団体連合会となった。略称は、現在の日本経済団体連合会と同じ経団連であった。
[編集部]
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