継子(読み)ままこ

精選版 日本国語大辞典「継子」の解説

まま‐こ【継子】

[1] 〘名〙
① 血のつながりのない子。実子でない子。けいし。〔十巻本和名抄(934頃)〕
※彼岸過迄(1912)〈夏目漱石〉松本の話「本当の母子よりもかに仲の好い母と継子(ママコ)なのである」
② 仲間はずれにされる者。邪険に扱われる者。邪魔者。また、そのように、はみだした物、よけいになった物などにもいう。
※仮名草子・長者教(1627)「人のにくみをうけぬやうにすべし、〈〉あまりしむれば、まま子といふ物いづるもの也」
[2] 狂言。江戸初期の大蔵虎明本に見られるもの。出羽国、山中三郎後妻が、羽黒山の寺から訪れた先妻腹の子を祈り殺す。山中の三郎は悲しんで太郎冠者を使いに立て、子の師匠山伏蘇生祈祷を頼む。山伏の行力に子は生き返り、羽黒山に戻っていく。廃曲。

けい‐し【継子】

〘名〙
① 親子の関係にあって、両親のどちらかと血のつながりを持たない子。ままこ。
※保元(1220頃か)上「此四宮も、故待賢門院の御腹にて、新院と御一腹なれば、女院の御為にはともに御継子なれども」
② 配偶者の子で、自分の実子でないもの。現行は継親子関係は廃止。
※民法(明治二九年)(1896)七二八条「継父母と継子と又嫡母と庶子との間に於ては親子間に於けると同一の親族関係を生ず」
※私聚百因縁集(1257)一「其の王継子(ケイシ)無し、天地に祈り王子を生むことを得」

ままっ‐こ【継子】

〘名〙
① 「ままこ(継子)」の変化した語。
※雑俳・柳多留‐二四(1791)「ままっ子にあてがって置おしの蝉」
杜鵑(ほととぎす)をいう。
※雑俳・柳多留‐三八(1807)「継ッ子は梅で育て月て啼」

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動植物名よみかた辞典 普及版「継子」の解説

継子 (ママコ)

植物。ミズキ科の落葉低木,園芸植物,薬用植物。ハナイカダの別称

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

世界大百科事典内の継子の言及

【養子】より

…これらも本来は貴族の慣行とほぼ同じものであり,文書や説話集に実子に加えて養子をとったり,他姓の養子を得たりする例が武士・庶民ともに多くみられ,鎌倉幕府の法典である《御成敗式目》に,女性が養子を取ることを都鄙(とひ)に先例多きこととして積極的に肯定していることなどは,よくこれを裏書している。しかし,南北朝ごろを境に武士を中心に父系の家の継承が強い父権の下に確立されるようになると,養子はようやく家督継承の手段としての意味を強めるようになり,実子なき場合に限り,継子として設定されるという傾向が鮮明になっていった。しかし,父系親族組織が中国ほど強くならない日本では,以上の傾向にもかかわらず他姓を養子にとったり,女性が養子をとる慣行も容易には消えず,近世大奥の養子慣行にまでその影響が残った。…

【継親子】より

…民法旧規定(明治民法)は同じ〈家〉の人間は血族であらねばならないというイデオロギーから,継親子を法定血族1親等として実親子同様の効果を与えた。ただし,継子の婚姻,離婚,養子縁組,離縁への同意や親権行使のうえで,継親の権限には制約が課された(民法旧規定878条など)。旧法時代から血族擬制は情誼に反して無理があるという批判があったが,戦後の〈家〉制度廃止により,現行民法は姻族親等を認めるにとどまる。…

【継子いじめ譚】より

…子どもが共同体や母系家族に養育されていた時代から,妻が夫のもとへ移って暮らし,子どもを育てるようになる婚姻形態の変遷に応じて,登場してきたものであろう。継子の幸運な結末の話と悲惨な死の話の2系列がある。(1)継娘が山姥(やまうば)のくれた衣装で芝居に行き,殿様に見初められる,シンデレラそっくりの紅皿欠皿(べにざらかけざら)型,(2)殿様の前で歌をよみ比べて実子に勝つ皿皿山(さらさらやま)型,(3)継母にいじめられて盲目になった娘が,捜してきた父親の涙で開眼するお銀小銀型,(4)継母に手を切られるが,背中の児が川へ落ちそうになり助けようとした無意識の行為で,手が再生する手なし娘型,(5)追い出されて宿を借りた山姥に老婆の皮をかぶせられ,大家の下働きになるが美女とわかって,そこの嫁になる姥皮型,(6)底なし袋を持って栗拾いに出され,いっぱいにならず野宿するが,地蔵様に助けられて富を得る地蔵浄土の変形型,などは幸運な結末にいたる話の系列であり,(7)継母に殺されて鳥になる話,(8)墓に生えた竹で造った笛が継母の殺人を歌う話,(9)殺された娘の骨が歌を歌う話,(10)継母に釜ゆでにされるが父が復讐してくれる話,などは悲惨な結末の系列である。…

※「継子」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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