羽根の禿(読み)ハネノカムロ

デジタル大辞泉 「羽根の禿」の意味・読み・例文・類語

はねのかむろ【羽根の禿】

歌舞伎舞踊長唄。初世瀬川如皐じょこう作詞、初世杵屋正次郎作曲。天明5年(1785)江戸桐座で、五変化舞踊「春昔由縁英はるむかしゆかりのはなぶさ」の一つとして初演初春の江戸吉原門口羽根つきに興じる禿の姿を描く。

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改訂新版 世界大百科事典 「羽根の禿」の意味・わかりやすい解説

羽根の禿 (はねのかむろ)

歌舞伎舞踊。長唄。1785年(天明5)2月江戸桐座初演。五変化所作事《春昔由縁英(はるはむかしゆかりのはなぶさ)》の一曲。演者は3世瀬川菊之丞。作詞者不詳。作曲初世杵屋正次郎。振付2世西川扇蔵。江戸の初春,吉原の廓の門口で,禿が羽根つきをして無邪気に遊ぶ風景描写。1931年3月東京劇場で6世尾上菊五郎が,愛らしく見せるために大道具や振りに工夫を凝らして踊ってから,人気曲となった。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「羽根の禿」の意味・わかりやすい解説

羽根の禿
はねのかむろ

歌舞伎(かぶき)舞踊。長唄(ながうた)。初世瀬川如皐(じょこう)作詞、初世杵屋正次郎(きねやしょうじろう)作曲、2世西川扇蔵(せんぞう)振付け。1785年(天明5)2月、江戸・桐(きり)座で3世瀬川菊之丞(きくのじょう)が踊った五変化(へんげ)舞踊『春昔由縁英(はるはむかしゆかりのはなふさ)』の一節で、初春の江戸吉原(よしわら)の廓(くるわ)の門口で禿が羽根突きをして遊ぶ姿を描いたもの。1931年(昭和6)3月、東京劇場で6世尾上(おのえ)菊五郎が、自分の体を可憐(かれん)に見せるため大道具や振にくふうを凝らして演じたのが大好評で、以後人気曲になった。あどけないうちに廓育ちの色気を見せるもので、暖簾(のれん)口からの愛らしい出、廓のつとめを示すクドキなどが眼目。あとに男姿の『浮かれ坊主』などにかわって見せる演者も多い。

[松井俊諭]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「羽根の禿」の意味・わかりやすい解説

羽根の禿
はねのかむろ

歌舞伎舞踊曲。長唄。本名題『春昔由縁英 (はるはむかしゆかりのはなぶさ) 』。五変化の一つ。天明5 (1785) 年江戸桐座で,2世瀬川菊之丞追善狂言『重重人重歌曾我 (やえひとえことのはそが) 』の2番目として3世菊之丞が初演。作詞1世瀬川如皐,作曲1世杵屋正次郎,振付2世西川扇蔵。初春の吉原,松飾りのある大格子の門口で羽根つきをする禿 (かむろ) の姿を描く。のちに6世尾上菊五郎によって,格子や門松など道具を大きく作らせるなど,禿を小さくあどけなく見せる工夫がなされた。三下りでクドキ,二上りに転調して小舞十六番の一つ「室町」の替え歌がある。唄も三味線もやさしく,子供の手ほどき曲として知られる。

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歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典 「羽根の禿」の解説

羽根の禿
(別題)
はねのかむろ

歌舞伎・浄瑠璃の外題。
元の外題
羽突かむろ
初演
天明5.2(江戸・桐座(2代目菊之丞十三回忌追善興行))

羽根の禿
(通称)
はねのかむろ

歌舞伎・浄瑠璃の外題。
元の外題
春遊羽根禿
初演
明治34.2(東京・真砂座)

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