三重県と滋賀県の県境をなす全長約50キロメートルの鈴鹿山脈(最高峰御池岳(おいけがたけ)、1247メートル)を中心とする国定公園。1968年(昭和43)指定。面積298.21平方キロメートル。うち特別保護地区12.99平方キロメートル。傾動断層山脈として知られる鈴鹿山脈の西の滋賀県側は緩傾斜であるが、東の三重県側は急崖(きゅうがい)をなし、山容や渓谷など変化に富み、山麓(さんろく)に湯の山温泉もある。本州のほぼ中央に位置するので、北方系・南方系の動植物の混在がみられる。とくに国指定特別天然記念物のニホンカモシカ、県指定天然記念物のキリシマミドリシジミの生息、ブナ、ホンシャクナゲ、コモノギク、イワザクラなどの原生林や群落が貴重である。御在所山(ございしょやま)(1212メートル)山頂までロープウェー(全長2161メートル)が架かり、山頂にはホテル、スキー場が開設されている。近畿日本鉄道湯の山線、三岐鉄道が山麓まで通じるなど交通の便がよく、名古屋から約1時間の距離にあり、登山、ハイキング、キャンプ、スキーなどを楽しむ人々でにぎわう。
[伊藤達雄]
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