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胥吏 ショリ

4件 の用語解説(胥吏の意味・用語解説を検索)

デジタル大辞泉の解説

しょ‐り【×胥吏】

下級の役人。小役人。小吏。

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世界大百科事典 第2版の解説

しょり【胥吏】

中国,とくに唐・宋以後官僚機構を実際に支えた事務処理者の総称。〈胥〉とは《周礼(しゆらい)》では庶人が官司に出て使役される者をいう。また中国では時代がさかのぼるほど官と吏の溝は小さかったが,秦・漢以降,〈刀筆の吏〉といった言葉があるように,しだいに吏は庶民が,官は選良がつくという傾向が生じた。魏・晋以後九品官人法行われると,九品以内に入る者は官,それ以外は吏という観念ができあがり,庶民が到達しうる地位は令史どまりとなり,それが胥吏の代名詞として定着した。

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大辞林 第三版の解説

しょり【胥吏】

地位の低い役人。小役人。
中国、官僚機構の末端で実務を担当した非公式の官吏。俸給はなく、人民との直接の実務を遂行し、役得により収入を得ていた。宋以後、特に発達し、明・清代には土着勢力として力を振るうようになった。吏胥。書吏。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

胥吏
しょり

庶民の資格で官の政治に協力する人。旧中国では衙門(がもん)(官庁)の下層に勤務する吏員で、吏胥、書吏、吏人、また単に吏ともよばれる。起源は漢代の令吏にあり、令吏は上層の郎官との間に階層的な断絶があった。六朝(りくちょう)を中心とする門閥貴族政治の時代には、上位の官は貴族に独占され、低い家格から出た吏員の出世はいっそう困難となった。胥吏の語も六朝の梁(りょう)から現れる。門閥の重視は唐代まで続くが、宋(そう)代になり科挙の盛行に伴って新たに読書人、士大夫(したいふ)などと称せられる知識階級が成立し、そのなかから中央政府によって任命された官員と、官の委嘱によって衙門の下層で働く胥吏との対立が生じた。衙門の局課にあたるものを房または案と称し、1人の胥吏頭がいて徒弟制度で部下の胥吏を養成して使役した。彼らは俸給を受けず、人民から事務処理ごとに手数料をとって自活するので弊害が生じやすかったが、人件費が安くつくという長所もあった。中華民国の成立(1912)以後胥吏は消滅し、新しい官僚機構がつくられた。[宮崎市定]
 朝鮮では地方官庁の胥吏を郷吏、あるいは衙前という。郷吏の起源は不明であるが、高麗(こうらい)初期には地方豪族が就任し、国家から戸長などの爵号を授与され、地方官の命令を受けて地方支配の実務を遂行した。また郷吏の子弟には上京従仕の義務があった。中央官僚も彼らと同一階層の出身であって、郷吏は地方社会の支配者であった。中央集権化が進行し両班(ヤンバン)支配が確立していく過程でしだいに郷吏の地位は低下し、李朝(りちょう)時代になると、特別の場合を除き郷吏が科挙を通って官僚になる道が閉ざされた。こうして郷吏は地方行政の末端実務を職役とする身分に固定され、服装や冠にも制限を加えられた。しかし、郷吏は地方官の政治にも関与し、民衆に対しては支配者であった。[吉田光男]

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世界大百科事典内の胥吏の言及

【事審官】より

…朝鮮で高麗時代に地方豪族の力を抑えるために設けた官職。高麗王朝の成立後,地方豪族は郷吏(胥吏(しより))になって力を温存した。それを抑えるために,郷吏の子弟を其人と名付けて上京させ,また中央官僚に出身地の事審官を兼任させ,出身地の郷吏の推薦と監督に当たらせた。…

【書記】より

…とくに唐中期に節度使の武人支配が出現すると,文人知識人は掌書記になって文書を扱うことが多かった。宋以後,科挙出身者を中心とした文人士大夫官僚と,実務に携わる胥吏(しより)階級が明確に分かれると,中間的な書記の官は令史の流れをひく胥吏の役目とみなされ,節度掌書記などは武人支配の終焉とともに消滅してしまう。【梅原 郁】
[イスラム社会]
 アラビア語で書記あるいは秘書をカーティブkātibとよび,軍人に対して〈筆の人〉と総称され,イスラム諸王朝の技術官僚として活躍した。…

【中国】より

… もちろん実際の政務がこういう文雅な読書人主義によって実効的に行われるはずはない。官僚のもとにはそのポケットマネーによっていわゆる幕友が招聘せられて実際の行政を分担し,さらにその下には読書人でもなく官でもない窓口実務者としての胥吏(しより)というものが大量に存在する。官吏という語があるように吏=官という用法ももちろんあるが,法制上の概念としては,吏と官とははっきりと別物である。…

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