舌粘膜の炎症で、いろいろな原因でおこる。細菌感染でおこる単純性舌炎は口内炎に合併したり、外傷によるものが多い。舌が腫脹(しゅちょう)・発赤し、舌苔(ぜったい)がつき、口臭が強い。疼痛(とうつう)の程度は種々である。炎症が深部(舌実質)に及ぶと疼痛も強く、高熱を伴い、言語が不明瞭(めいりょう)となり、嚥下(えんげ)も困難となる。治療は、口内を清潔にし、抗生剤の投与を行う。ときに真菌の感染による舌真菌症、梅毒性舌炎、舌結核などもある。歯が生えてくる時期の乳児で、舌粘膜に潰瘍(かいよう)ができ、ときにはその部位に肉芽(にくが)が生じ、出血と哺乳(ほにゅう)困難をおこす。これをリガ‐フェーデRiga-Fede病といい、歯と舌粘膜の摩擦によるもので、歯の治療が必要である。
細菌感染と関係なく、舌の表面にやや隆起した不規則な白斑(はくはん)ができ、白斑のない部分の粘膜は深紅色となる地図状舌(ぜつ)がある。原因は不明であるが、ストレスと関係があるという説もある。自覚症状はなく、数年で自然治癒する。悪性貧血や低血色素性貧血などで舌縁に沿った発赤、腫脹、疼痛をおこすことがある。貧血の治療をすれば治癒する。舌背の中央に黒色の毛が生えたようにみえる毛状舌(黒舌(こくぜつ))は抗生剤の使用時におこることが多い。
[河村正三]
舌の炎症。舌乳頭が赤くはれ,ついで舌の先端,背部が発赤し,灼熱感を伴って,やがて乳頭が消失し,舌は赤く平滑になる。舌炎は貧血,ビタミン欠乏,薬剤による反応,全身感染などによって起こり,化学物質による化学的刺激や物理的刺激によって起こることもある。治療は原因疾患を見つけ出し,それを治癒させるようにすることを基本とするが,症状がひどければ消炎剤などによる対症療法を行う。原因がはっきりせず,灼熱感などの自覚症状がないときは,とくに治療の必要はない。
執筆者:菊池 祥之
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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