草木染(読み)くさきぞめ

百科事典マイペディア「草木染」の解説

草木染【くさきぞめ】

天然の植物の色素を用いて行う染色のこと。アイ,アカネ,ベニバナ,丹殻(たんがら)(ヒルギ科植物の樹皮を乾燥したもの),クチナシウコンスオウカリヤスキハダなどの植物性染料が主であるが,コチニールエンジムシ)などもある。媒染剤によって異なった色に染め上げる。明治時代に化学染料がもたらされるまではすべて天然染料であった。〈木染〉の名称は手織紬の復興をすすめていた染色家山崎斌(あきら)が,1930年第1回個展で化学染料と区別するために命名したもの。1932年に商標登録。

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デジタル大辞泉「草木染」の解説

くさき‐ぞめ【草木染(め)】

草やの天然の色素を使って染めること。また、染めたもの。

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精選版 日本国語大辞典「草木染」の解説

くさき‐ぞめ【草木染】

〘名〙 天然染料のうち、植物染料を用いた伝統的な染色の方法。また、それによって染めた布。以前は「植物染め」といった。
※紬の里(1971)〈立原正秋〉一「塩沢で織るのは塩沢御召、駒上布〈略〉草木染、夏紬〈略〉などで」

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世界大百科事典 第2版「草木染」の解説

くさきぞめ【草木染】

植物より抽出される煎汁を用いて行われる染色。色彩には天然の色相による柔らかな暖みがあり,多色の色を雑多に用いてもたがいに色がうつりあい,調和を生み出すという特色がある。一方,堅牢度に欠け,褪色しやすく,特に直射日光や洗濯には弱い。織物の発生に並行して発達した染色,すなわち布帛(ふはく)を染め,文様を施すために用いられた染料は,かつては一部の顔料動物染料を除けば大部分が植物染料であった。日本でも化学染料が普及する近代,特に明治15年前後まではもっぱら植物染料に依存してきた。

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