中国、南朝梁(りょう)代(6世紀)に、江陵(湖北省)の人宗懍(そうりん)によって著された荊楚地方(揚子江(ようすこう)中流域の湖北省、湖南省一帯)の年中行事記。原名は『荊楚記』であったともいわれる。7世紀になって、隋(ずい)の杜公瞻(とこうせん)が注釈をつけ、『荊楚歳時記』という書名が確定するとともに、原書の内容が補足された。その内容は、正月年始の行事に始まり、競舟(けいしゅう)などの民俗行事、灌仏会(かんぶつえ)などの仏教関係の行事や諸種の風俗、習慣、民間信仰に至るまでのさまざまな範囲に及ぶ。
[中村圭爾]
『守屋美都雄訳注、布目潮渢他補訂『荊楚歳時記』(平凡社・東洋文庫)』
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