(読み)オギ

デジタル大辞泉 「荻」の意味・読み・例文・類語

おぎ〔をぎ〕【×荻】

イネ科多年草。湿地に群生。高さ約2メートルになり、根茎が地中を走り、茎を1本ずつ立てる。葉は長く、幅広く、縁がざらつく。秋、ススキに似た花穂かすいを出すが、ススキより大形で銀白色。ねざめぐさ。めざましぐさ。おぎよし。 秋》「―の葉に折々さはる夜舟かな/鳴雪

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精選版 日本国語大辞典 「荻」の意味・読み・例文・類語

おぎをぎ【荻】

  1. 〘 名詞 〙 イネ科の多年草。各地の池辺河岸などの湿地に群生して生える。稈(かん)中空で、高さ一~二・五メートルになり、ススキによく似ているが、長く縦横にはう地下茎のあることなどが異なる。葉は長さ四〇~八〇センチメートル、幅一~三センチメートルになり、ススキより幅広く、細長い線形で、下部は長いさやとなって稈を包む。秋、黄褐色の大きな花穂をつける。おぎよし。ねざめぐさ。めざましぐさ。かぜききぐさ。《 季語・秋 》
    1. [初出の実例]「葦辺なる荻(をぎ)の葉さやぎ秋風の吹き来るなへに雁鳴き渡る」(出典万葉集(8C後)一〇・二一三四)
    2. 「いとどしく物思ふやどの荻の葉に秋とつげつる風のわびしさ〈よみ人しらず〉」(出典:後撰和歌集(951‐953頃)秋上・二二〇)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「荻」の意味・わかりやすい解説


おぎ

大分県南西部、直入(なおいり)郡にあった旧町名(荻町(まち))。現在は竹田市(たけたし)の南西部にあたる地域。旧荻町は1955年(昭和30)荻、柏原(かしわばる)の2村が合併して町制施行、2005年(平成17)竹田市に合併。JR豊肥(ほうひ)本線が通じる。標高400~600メートルの阿蘇(あそ)山南東側山腹緩斜面にあり、旧町名は、この上に頭を出す旧火山の荻岳に由来する。1926年(大正15)大野川上流の大谷(おおたに)川から水を引く荻柏原井路の完成で、トウモロコシ、菜種畑に約500ヘクタールが開田。近年、高冷地野菜栽培が盛んである。また、荻神社神事「ゆたて」は県指定無形民俗文化財。

[兼子俊一]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「荻」の意味・わかりやすい解説


おぎ

大分県南西部,竹田市南西部の旧町域。大野川の上流域にあり,熊本県に接する。 1955年荻村と柏原村が合体して町制。 2005年竹田市,直入町,久住町と合体し,竹田市となる。阿蘇外輪山 (→阿蘇山 ) 東麓の標高 400~700mの高原に位置し,阿蘇溶岩の上に火山灰砂を載せている。数条の川が台地面に開析谷を形成し,大野川へ注ぐ。米作を中心に高冷地野菜などが栽培され,畜産も行なわれる。白水の滝付近の川底はカワノリ (川海苔) の一種陽目ノリ (ひなためのり) の自生地として知られ,新藤の荻神社にはゆたて神楽が伝わる。

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百科事典マイペディア 「荻」の意味・わかりやすい解説

荻[町]【おぎ】

大分県南部,直入(なおいり)郡の旧町。豊肥本線が通じる。阿蘇外輪山東斜面の一部を占め,阿蘇溶岩におおわれ,上部に厚い火山灰をのせている。開墾が進み,米作,野菜・花卉(かき)栽培,肉牛飼育が行われる。2005年4月直入郡久住町,直入町と竹田市へ編入。50.32km2。3658人(2003)。

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改訂新版 世界大百科事典 「荻」の意味・わかりやすい解説

荻 (おぎ)

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動植物名よみかた辞典 普及版 「荻」の解説

荻 (オギ)

学名:Miscanthus sacchariflorus
植物。イネ科の多年草

荻 (ススキ)

学名:Miscanthus sinensis
植物。イネ科の多年草,園芸植物

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