葉銅鉱(読み)ようどうこう(その他表記)chalcophyllite

最新 地学事典 「葉銅鉱」の解説

ようどうこう
葉銅鉱

chalcophyllite

化学組成Cu9Al(AsO42(SO41.5OH12・18H2Oの鉱物雲母銅鉱とも。三方晶系,空間群,格子定数a1.0775nm, c2.857,単位格子中3分子含む。エメラルド緑~青緑色,{0001}に平行な六角薄板状晶,または鱗状・葉片状の塊。劈開{0001}完全,雲母状。硬度2,比重2.67。屈折率ω1.618,ε1.552,一軸性負。銅鉱床の酸化帯に赤銅鉱孔雀石毒鉄鉱などと産する。日本では山口県長登鉱山などで産出。名称は葉片状の外見から,ギリシア語のkhalkos(銅)とphyllon(葉)に由来。

執筆者:

出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「葉銅鉱」の意味・わかりやすい解説

葉銅鉱
ようどうこう
chalcophyllite

少量のアルミニウムを含む銅の含水塩基性硫酸塩砒(ひ)酸塩鉱物。銅の初生鉱物を伴わないので、その二次鉱物を原鉱物とする次生鉱物という見解が多い。自形は六角板状。底面が発達していると、その上に正三角形を描く条線が出る。各種銅鉱床の酸化帯に他の銅の二次鉱物とともに産するが、それらの成分中重金属は鉄のみのことが多く、亜鉛や鉛の二次鉱物はほとんど伴わない。日本では山口県美祢(みね)郡美東(みとう)町(現、美祢市美東町)長登(ながのぼり)鉱山(閉山)や栃木県塩谷(しおや)郡塩谷町日光鉱山(閉山)などから産出が報告されている。

 共存鉱物は、藍銅鉱(らんどうこう)、くじゃく石ブロシャン銅鉱、赤銅鉱、珪(けい)くじゃく石、斜開銅鉱、毒鉄鉱など。同定は一方向に平行な完全な劈開(へきかい)、六角板状の自形による。劈開片を軽くたたくと、三方晶系の対称に従い、三方向の劈開に沿って直線的に割れる。命名はギリシア語の銅と葉片状の外観を意味する語の合成による。

加藤 昭 2018年10月19日]


葉銅鉱(データノート)
ようどうこうでーたのーと

葉銅鉱
 英名    chalcophyllite
 化学式   Cu18Al2[(OH)24|(SO4)3|(AsO4)4]・36H2O
 少量成分  P, Si
 結晶系   三方
 硬度    2
 比重    2.68
 色     エメラルド緑、草緑、帯青緑
 光沢    ガラス~亜金剛。結晶の透明度が高いと劈開面上では真珠
 条痕    淡緑~淡帯青緑
 劈開    一方向に完全。三方向に明白
       (「劈開」の項目を参照)

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

冬に 4日間暖かい日が続くと 3日間寒い日が続き,また暖かい日が訪れるというように,7日の周期で寒暖が繰り返されることをいう。朝鮮半島や中国北東部の冬に典型的な気象現象で,日本でもみられる。冬のシベリ...

三寒四温の用語解説を読む