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藪入り やぶいり

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

藪入り
やぶいり

正月および盆の 16日前後に奉公人が暇をとり,自分の生家に帰ること。またその日をいう。関西の一部には奉公人だけでなく,嫁に出た娘が夫とともに里へ帰り,畑仕事の手伝いをすることを藪入りという村がある。

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デジタル大辞泉の解説

やぶ‐いり【×藪入り】

[名](スル)《草深い田舎に帰る意から》正月の16日前後に奉公人が主人から休暇をもらって、親もとなどに帰ること。また、その時期。特に正月のものをいい、盆のものは「後(のち)の藪入り」ともいう。宿入り。宿さがり。宿おり。 新年》「―の寝るやひとりの親の側(そば)/太祇

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百科事典マイペディアの解説

藪入り【やぶいり】

正月と盆の16日前後に,奉公人が主家から暇をもらい家に帰って休むこと。藪入りの語は元禄のころからで,もとは単なる休み日というだけでなく,大切な先祖祭の日で,他郷に出た者,嫁にいった娘などが実家に帰る日であったと思われる。
→関連項目たこ(凧)

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デジタル大辞泉プラスの解説

藪入り

古典落語の演目のひとつ。艶笑ばなしの「お釜様」を改作したもの。三代目春風亭柳好が得意とした。オチは考えオチ。主な登場人物は、親子。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

藪入り
やぶいり

1月と7月の16日に、奉公人が休暇をもらって家に帰り、または1日を遊び暮らす日。宿下がりの日。藪入りの語義については、藪深い故郷に帰るのだとか、藪林(そうりん)は寺のことだとかの説もあるが、いまだ明確でない。多くの地方では奉公人に限らず、嫁(よめ)・婿(むこ)が里帰りをする日としている。もとは先祖を祭り物忌みをする日であったのが、奉公人の休日と結び付いたのであろう。奄美(あまみ)諸島の徳之島では、1月16日を先祖祭り、先祖正月といい、墓前で酒盛りをする。同様のことが全国的に行われていたかどうかは明らかでないが、先祖を祭る日ではあった。1月のこの日を仏の口明け、仏の年越し、仏の日、後生(ごしょう)始め、真言(しんごん)始めなどとよぶことが全国的にあって、正月に仏事を忌んでいたのが解除される。
 一方、奉公人の休日もこの両日に限らなかったが、閻魔(えんま)様の縁日がこの日で、地獄の釜(かま)の蓋(ふた)もあくというので結び付いたらしい。江戸時代の江戸は商家も多くなり、藪入りが盛んであった。奉公人は主人から新しい着物をつくってもらい、小遣い銭も与えられ、閻魔堂に参ったり芝居小屋をのぞいたりして遊んだ。当日は商店や露店も出てにぎわった。明治以後も藪入りのにぎわいは続き、下町では近年まで引き継がれたが、丁稚(でっち)や女中、また徒弟制度が消滅し、休日が増え日曜休日が定着するにつれ、特別な人出の機会ではなくなった。[井之口章次]

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