(読み)ボン

デジタル大辞泉 「盆」の意味・読み・例文・類語

ぼん【盆】[漢字項目]

常用漢字] [音]ボン(呉)
口が大きく開いた浅い器。「盆景盆栽盆石
くぼんだ形。「盆地海盆
食器などをのせて運ぶ平たい道具。「角盆茶盆丸盆
盂蘭盆うらぼん。「旧盆新盆にいぼん・あらぼん初盆はつぼん

ぼん【盆】

《「盂蘭盆うらぼん」の略》
盂蘭盆のこと。お盆。 秋》「御仏は淋しき―とおぼすらん/一茶
盂蘭盆の供物・布施。
「七月十五日に―を奉りし女」〈今昔・二四・四九〉
[類語]盂蘭盆精霊会新盆旧盆霊祭り

ぼん【盆】

物をのせて運ぶのに用いる縁の浅い平たい器。
丁半ばくちで、壺を伏せる所。盆茣蓙ぼんござ。また、ばくち場。賭場。「を開く」
平たい鉢形の瓦器。「覆水ふくすいに返らず」
家。宿。また、席。特に、男女密会の席。
なうにも―はなし」〈浄・歌祭文
[類語]トレー

ぼに【盆】

《「ぼん」の撥音「ん」を「に」と表記したもの》
盂蘭盆うらぼん。ぼん。
「十五、六日になりぬれば、―などするほどになりにけり」〈かげろふ・上〉
盆の供養の布施物
「御―どもは例の数候ふや」〈宇津保・内侍督〉

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精選版 日本国語大辞典 「盆」の意味・読み・例文・類語

ぼん【盆】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ひらたい瓦器。ひらか。鉢。〔荘子‐至楽〕
  3. 浅い縁のある、物をのせて運ぶための板状の具。材質は木、金属、プラスチック、竹などで、形も方形、円形など種々ある。〔運歩色葉(1548)〕
  4. 博打(ばくち)で、さいころを振り出すところ。ぼんござ。転じて、博打場。賭場。
    1. [初出の実例]「上座と思しき所に金の盆(ボン)を敷て」(出典:浮世草子・渡世身持談義(1735)三)
  5. 博打。勝負。
    1. [初出の実例]「こちでするぼんは、いつでもアノ下た家」(出典:浄瑠璃・箱根霊験躄仇討(1801)七)
  6. 家。宿。すまい。
    1. [初出の実例]「えいわ待ってやらうというてもぼん無しなりゃ、いんで居る内がない」(出典:浄瑠璃・奥州安達原(1762)二)
  7. 男女密会の席。
    1. [初出の実例]「色事の中宿も盆(ボ)んと唱へて」(出典:洒落本・浪花色八卦(1757)桔梗卦)
  8. ( その形がに似るところから ) 回り舞台の円形の部分。

ぼん【盆】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( 盂蘭盆(うらぼん)の略 ) 七月一五日に行なわれる仏事。《 季語・秋 》
    1. [初出の実例]「ほんには人のかよふたまづさ むかしよりその文月のこひのみち」(出典:俳諧・古活字版中本犬筑波集(1532頃)恋)
  3. 盂蘭盆の際の供物・布施。
    1. [初出の実例]「七月十五日、ぼん奉るとて」(出典:枕草子(10C終)三〇七)
  4. 盂蘭盆の七月一五日前後数日の称。

ぼに【盆】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「ぼん」の撥音「ん」を「に」と表記したもの ) 七月一五日に行なわれる仏事。また、その際の供物。
    1. [初出の実例]「十五六日になりぬれば、ぼになどするほどになりにけり」(出典:蜻蛉日記(974頃)上)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「盆」の意味・わかりやすい解説

盆(先祖祭り)
ぼん

旧暦7月13~15日を中心とする先祖祭り。いまは新暦や月遅れにする所が多い。盂蘭盆(うらぼん)ともいう。古代インドの農耕儀礼が中国に入って整備され、さらに日本の貴族社会がそれを受容したが、在来の信仰や習俗との習合・葛藤(かっとう)を繰り返しながら現在に至っている。仏家の解説では、釈迦(しゃか)の弟子の目連(もくれん)が、死んだ母が餓鬼道(がきどう)に落ち逆さに吊(つ)るされて苦しんでいるのを救おうとして、釈迦に教えを請い、7月15日に供養して祭った。倒懸(とうけん)の梵語(ぼんご)ウランバーナullambanaが「うらぼん」となり、略して盆となったという。別に、供物をのせる瓫(ほとぎ)という器物の古称をボニとよんだのが、その語源だという説もある。

 盆の諸行事の配置構造は整然としており、小正月(こしょうがつ)を中心とする正月行事群の配置と似通っている。正月は神祭り的であり、盆は仏教的な色彩が強いにかかわらず、ともに満月の夜を中心とした祭りであり、正月の七草(ななくさ)に対して盆には七夕(たなばた)があり、16日の藪入(やぶい)りも双方にある。臨時の祭壇(年神棚と盆棚)、外竈(そとがま)(正月小屋と盆竈)、火祭り(とんどと迎え火・送り火)、綱引きなども共通している。その理由については種々の説がある。一つには、盆も正月も年に二度の祖霊祭だから、古式の神迎え神送りの方式を共有するという説。次には、盆は正月の繰り返し的な行事だという考えで、まず正月があって、のちに正月の影響を受けて盆が整備されたという説。逆に中国から盆を受け入れ、それに促されて正月を整えたという説。また正月は稲作文化を基調とし、盆は畑作文化を基本とし、双方の接触混合によって1年を折半する現象がおこったという説などがあるが、まだ決着をみない。

[井之口章次]

盆行事

旧暦に基づいて述べる。7月のことを盆月とも仏月(ほとけづき)ともいい、盆は7月1日から始まる。盆は先祖を家々に迎え祭る機会であるから、その準備を始めるのである。この日を釜蓋朔日(かまぶたついたち)とか閻魔(えんま)の口あけとかいう。地獄の釜の蓋があいて先祖があの世を出発する日で、茄子(なす)畑や芋畑に行って地面に耳をつけて聞くと、釜の蓋のあく音や先祖の旅立つ叫び声が聞こえるなどという。7日は七夕であるが、星祭りとは別に盆行事がある。七日盆(なぬかぼん)といって、墓場までの道草を刈り墓掃除をする。井戸さらえ、硯(すずり)洗いのほか、仏具、食器、家具を洗う。牛馬も水辺に連れて行って洗ってやる。ねぶた、眠り流しなど形代(かたしろ)を送り流す禊(みそぎ)の行事と一連のものであろう。この日は先祖様が馬に乗ってくるというので、藁(わら)や真菰(まこも)で馬の形をつくり、迎え馬とか七夕馬とかよんでいる。先祖様を迎える手段は種々重複して行われ、盆花(ぼんばな)迎えもその一つである。盆棚や墓に供える盆花は、11日または13日に迎える例が多い。花の種類は土地ごとに異なっており、キキョウオミナエシ、ハギ、ヤマユリなどを総称したり、またそのなかの1、2種の花を盆花とよんだりする。町では盆市(ぼんいち)で買い求めたり、盆花売りが訪れてくるとか、近来は造花にかわったのも多いが、本来は早朝から山に出かけてとってくるもので、正月11日の若木迎えと同じように、先祖の霊をこの花とともに家に迎えるのだという気持ちが表れていた。

 盆火(ぼんび)も先祖様の送り迎えに重要なもので、7月13日から焚(た)き始める例が多く、墓、四辻(よつつじ)、門口などで焚く。関東の村々では、一家の者が門前に集まって麦藁を焚き、「盆さま盆さま、お迎え申す」と大声で叫び、子供がその火を持って墓へ行き、そこでも火を焚いて先祖迎えをした。墓から家までの道々に108本のシラカバの木の皮を竹につけて立てておき、墓から順に火をつけながら家に迎えてくる形もある。盆の火祭り行事には芸能化したものも多い。高い柱の上の燃料に、下から松明(たいまつ)を投げ上げて火をつける柱松、山の斜面に燃料を置いて、文字や図形を浮き出させる大文字(だいもんじ)・鳥居火・万灯火、数多くの提灯(ちょうちん)を竿(さお)につけ、人が支えて練り歩く竿灯(かんとう)などがある。送り火の場合にも、送り舟にろうそくをともしたり、灯籠(とうろう)流しなどには観光と結び付いたものが多い。

 盆に家々に迎える先祖様の祭壇が盆棚で、7月13日の朝つくる例が多い。つくる場所や形式は各地各様で、座敷、仏間、縁側、門口、四辻などに竹や木で棚を設け、仏壇から位牌(いはい)を出して祭る。この精霊棚(しょうろうだな)以外に、またはその下に、別に無縁仏のために餓鬼棚(がきだな)を設け、先祖として祭ってくれる者のない傍系の亡霊を祭る。これを僧侶(そうりょ)の手で盛大に行うのが施餓鬼(せがき)で、いまはすべての先祖供養に及んでいる。前年に不幸のなかった家では、盆をむしろめでたい祭り日として、神棚に魚を供え、生臭物を贈答しあう習俗がある。親が健在の間は、盆のうちに魚をとって調理して親に勧めるのを生見玉(いきみたま)といい、これが中元の贈答の基本である。ほかに、盆には屋外に臨時のかまどを築いて飲食する盆竈、盆飯、辻飯、川原飯などとよばれる行事があり、あるいは盆に招いた先祖様を慰め、これを送るための盆踊りなどがある。24日は地蔵盆で、子供が主になって地蔵の祭りをする所が多い。

[井之口章次]

『民俗学研究所編『年中行事図説』(1975・岩崎美術社)』『「先祖の話」(『定本柳田国男集10』所収・1962・筑摩書房)』『宮田登編著『日本民俗文化大系9 暦と祭事』(1984・小学館)』



盆(道具)
ぼん

物をのせて持ち運びするための道具の一つ。底が平たく、縁は浅いのが特徴である。盆は古くは盤(ばん)と称されていたもので、現在の盆のように平らなものから、高坏(たかつき)のように高台(こうだい)のついたもの、盛り器のように縁の深いものまで含まれていたようである。また用途も、現在のように物を運ぶだけでなく、その上に直接物を盛ったり、食卓として、あるいは配膳(はいぜん)用としてなど、多様に使用していたようである。盆の名称が盤にかわって一般に用いられるようになったのは、室町時代中期ごろであろうといわれている。

 盆は、材質や形により各種のものがあるが、一般には用途によって、銘々盆、菓子盆、茶盆、給仕盆、洋酒盆などとよばれている。形は円形、楕円(だえん)形、方形、長方形などが多いが、半月形、扇形などもある。また、組み重ね式、入れ子式など、収納を便利にした形態のものもある。材質は、昔は木製の漆塗りが多かったが、現在は、銀、ステンレス、竹、プラスチック、陶器などさまざまなものが出回っている。

[河野友美]

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普及版 字通 「盆」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 9画

(旧字)
9画

[字音] ボン
[字訓] はち・ほとぎ

[説文解字]
[金文]

[字形] 形声
声符は(分)(ふん)。〔説文〕五上に「(はち)なり」とあり、(おう)は大腹で口が狭く、盆は底が狭く口が広い鉢をいう。列国期の器に〔曾大保盆(そうたいほぼん)〕があり、鑑に似た形制の水器。缶(ふ)(ほとぎ)のように、鼓して歌うことがあった。

[訓義]
1. はち、ほとぎ。
2. 水器、また量器。
3. かしぐ器。
4. ゆあみする器。
5. ひたす、おおう。
6. わが国で、ぼん。

[古辞書の訓]
〔和名抄〕 辨色立に云ふ、比良加(ひらか)〔名義抄〕 ヒラカ・ホトキ 〔字鏡集〕 ホトギ・ツヒラカ・ヒラカ・ユカ

[熟語]
・盆盂・盆雨・盆罌・盆甕・盆・盆下・盆画・盆玩・盆菊・盆景・盆鼓・盆栽・盆山・盆水・盆地・盆池・盆梅・盆・盆覆・盆瓶・盆蠡
[下接語]
盆・瓦盆・盥盆・玉盆・金盆・傾盆・鼓盆・叩盆・酒盆・大盆・雕盆・氷盆・覆盆・瓶盆・翻盆・牢盆

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改訂新版 世界大百科事典 「盆」の意味・わかりやすい解説

盆 (ぼん)

器物類や小物を置いたり持ち運ぶために使用する道具の一つ。現在一般には形状や素材に関係なく,平底(ひらぞこ)で周縁に低い立上り(縁)をめぐらしたものをいう。〈盆〉の呼称がいつごろから用いられるようになったかは詳らかでないが,東大寺の修二会(しゆにえ)(お水取り)に際し,参籠の僧侶たちが食堂での食事作法に使用する円形漆塗りの食器盆は,裏面に〈二月堂練行衆盤廿六枚内 永仁六年十月 日漆工蓮□〉の銘を記しており,現在の盆と機能的にも形状的にも共通する類のものを,当時は〈盤〉と称していたことがわかる。この盤の名は《和名抄》の〈瓦器類〉では〈さら〉と訓じているが,奈良時代の正倉院文書の中にも〈木佐良〉〈木盤〉〈陶佐良〉などの記載が散見され,それが奈良時代以来の訓みであったことを明らかにしている。ただ正倉院南倉に蔵される二彩の大平鉢は銘文に〈戒堂院聖僧供養盤〉とあり,また金銀華盤(けばん)と称する花足つきの花形容器にも〈東大寺花盤重大六斤八両〉の刻銘のあることを勘案すれば,平底の器物を盤と称したとしても,その形状はかなり多様であったと思われる。この盤の呼称は先述した永仁6年(1298)の〈東大寺練行衆盤〉以降も,奈良法華寺の羅漢供所用具として徳治3年(1308)に調進された長方形角丸盆や,至徳1年(1384)の年紀をとどめ俗に安居屋盆(あごやぼん)と称される形式の方形入角(いりずみ)の供物盆にも,銘文中に盤の名が用いられているから,鎌倉時代を通じてなお盤がいまいうところの盆の呼称だったことを示唆している。盆名を記した遺品としては,現在までのところ西大寺に伝わる享徳4年(1455)銘の〈天目盆〉が古い。これは縁を花形にかたどったいわゆる輪花盆(皿)に丈の高い高台をとりつけたもので,通常高盤(こうばん)と称されるものに該当するが,天目台や茶筅(ちやせん),茶碗などをのせて使用するところからこの名が用いられたのであろう。現在の盆とは趣を異にするが,盤が多様な形式を包括しているのと同様,盆も当時は形式的にかなり多様性を帯びていたものと考えられる。以後,盆名を記した事例は,俗に〈根来(ねごろ)〉と称される室町時代の朱漆塗り皿状容器の銘文中にも散見されるようになるので,盤にかわって盆の名称が一般化するのも室町時代中期ころからであろうと想定される。

 盆には用途によって給仕盆,茶盆,菓子盆,たばこ盆,証書盆などの種類がある。材質は古くは漆器が多かったが,現在では木材,金属,陶器,プラスチックなどが用いられ,それに彫刻,象嵌(ぞうがん),蒔絵(まきえ)などの加飾を施したものが多い。給仕盆のなかでも〈長手盆〉は持ち運びやすいように持ち手がつけられ,また収納,整理に便利なように組重ね式,入れ子式のものもある。茶盆,菓子盆,たばこ盆は実用性と趣味性をあわせもつので,形も変化に富み,産地の特色を生かした加飾がおこなわれる。証書盆や名刺受け盆は形も小さく縁も浅く,唐木(からき),埋木(うもれぎ),漆器などが多い。盆は会津,輪島,山中,高松など主要な漆器産地ではどこでも作られている。
執筆者:


盆 (ぼん)

盂蘭盆会(うらぼんえ)

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

百科事典マイペディア 「盆」の意味・わかりやすい解説

盆【ぼん】

7月15日を中心に行われる祖先の霊をまつる行事をいい,盂蘭盆(うらぼん)の略語とされるのが通説だが,日本各地の行事の中には仏教以外の古い信仰の形をとどめているものが多い。死者,精霊を〈みたま〉としてまつるだけでなく,現存の親を〈いきみたま〉とし,魚をとって供え,もろこいはい,生盆(いきぼん),ぼんざかななどと称する。〈ぼん〉とは,これらをのせて供した器の名に由来するともいわれる。また,盆の期間も6月晦日から7月16日までの長い間だったと考えられ,正月行事に匹敵する大切な行事であった。→精霊流し灯籠流し盆踊盆小屋
→関連項目盂蘭盆会祖先崇拝タイマ(大麻)魂祭中元祭り

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

日本文化いろは事典 「盆」の解説

お盆は旧暦の7月15日を中心に行われる先祖供養の儀式で、先祖の霊があの世から現世に戻ってきて、再びあの世に帰っていくという日本古来の信仰と仏教が 結びついてできた行事です。多くの地方で8月13日の「迎え盆」から16日の「送り盆」までの4日間をお盆としていますが、地方によっては7月一杯をお盆 とする地域や旧暦通り7月15日を中心に行う地域などがあります。

出典 シナジーマーティング(株)日本文化いろは事典について 情報

食器・調理器具がわかる辞典 「盆」の解説

ぼん【盆】

料理などをのせて持ち運ぶのに用いる縁の浅い平らなうつわ。材質は、木、竹、金属、プラスチックなどで、形は円形、長方形などがあり、用途別には菓子盆、茶盆などがある。◇洋風の物は「トレー」ともいう。

出典 講談社食器・調理器具がわかる辞典について 情報

葬儀辞典 「盆」の解説

先祖の霊を家に迎え、供養する行事。一般には7月13日から15日までの期間に行われますが、地方により旧暦の7月、あるいは8月13日から15日に行うところもあります。=盂蘭盆(うらぼん)

出典 葬儀ベストネット葬儀辞典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「盆」の意味・わかりやすい解説


ぼん

盂蘭盆」のページをご覧ください。

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世界大百科事典(旧版)内のの言及

【盂蘭盆会】より

…陰暦7月15日を中心に行われる祖霊供養の法会。盂蘭盆供会,盂蘭盆祭ともいい,略して盂蘭盆と称し,広く魂祭(たままつり),精霊会(しようりようえ),お盆などといわれる。 盂蘭盆はサンスクリットavalambanaの転訛したullambanaの音写とされ,倒懸(さかさづり)の意で,《盂蘭盆経》によると,目連が餓鬼道に落ちた母の倒懸の苦しみを救おうとして,釈迦の教えに従って祭儀を設けて三宝に供養したことが起源であると説かれてきた。…

【神道】より

…人々は祭りによって生活にくぎりをつけたが,6月と12月の晦に,半年間の罪穢を祓い,災厄を除いて清浄を回復し,1月と7月の祖先の霊魂を迎えるさまざまな行事の中で新しい生活を開始した。仏教が伝えられて,7月の行事は仏教的な形をとって盆の行事になった。日本人の間には,1年を1月と7月の行事でくぎる習慣と,4月と10月の祭りで分ける習慣があり,二つが複雑に重なり合っている。…

【ねぶた】より

…しかし,東津軽郡三厩(みんまや)村でのように,草ネブタといって木の枝に灯籠を下げたものを子どもたちが毎晩各家々を担いで回り,7日には海へ流すという素朴なものも各地で行われている。都鄙を問わず飾物には中にろうそくなどを点灯させ,これが元来は盆を迎えるための灯籠であったことをうかがわせ,秋田の竿灯(かんとう)などと共通している。また,それを最後に海や川へ流すことも特徴である。…

※「盆」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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