デジタル大辞泉
「蘭台」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
Sponserd by 
らん‐だい【蘭台・鸞台】
- [ 1 ] ( 「らんたい」とも )
- ① 太政官(だいじょうかん)の唐名。
- [初出の実例]「右大臣基経抗表、請レ罷二大将職一言〈略〉伏望補二武弁於蘭台一、専二愚忠於槐署一」(出典:日本三代実録‐元慶元年(877)正月九日)
- ② 弁官(べんかん)の異称。
- [初出の実例]「偸閑光儀、莫レ妨二鸞台之劇務一歟」(出典:明衡往来(11C中か)中本)
- ③ 中国漢代の宮中で、書物を蔵した所。転じて、唐代、秘書省の別称。また、御史台の異称。
- [初出の実例]「聞道芳辰今属レ誰、蘭台宴席各言レ詩」(出典:本朝無題詩(1162‐64頃)四・暮春言志〈藤原周光〉)
- [その他の文献]〔漢書‐百官公卿表〕
- ④ ( 後漢の班固が蘭台の官として詔を受け、「光武本紀」を書いたところから ) 史官。
- [初出の実例]「更聞高才一官老、孟堅著作兼二蘭台一」(出典:菅家文草(900頃)二・予作詩情怨之後、再得菅著作長句二篇)
- [その他の文献]〔張翥‐次柱徳常僉院韻詩〕
- ⑤ ( [ 二 ]から転じて ) 美しい宮殿、楼台。
- [初出の実例]「秋風驚桂殿、暁月照蘭台」(出典:文華秀麗集(818)中・長門怨〈嵯峨天皇〉)
- [その他の文献]〔戦国策‐魏策・恵王〕
- ⑥ 路辺の地の美称。〔曹植‐応詔詩〕
- [ 2 ] ( 蘭台 ) 中国、戦国時代の楚王の離宮の名。現在の湖北省中部、漢水東岸の鐘祥県の東にあったと伝えられる。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
Sponserd by 
蘭台 らんだい
1746-1793 江戸時代中期の俳人。
延享3年生まれ。越中(富山県)井波の瑞泉寺住職。三浦樗良(ちょら)と親交があり,「しぐれ笛」などに句がのる。与謝蕪村(よさ-ぶそん)とも交際があった。寛政5年8月7日死去。48歳。越後(えちご)(新潟県)出身。法名は従祐。別号に託静軒,郁々堂,杉谷主人。
出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例
Sponserd by 
普及版 字通
「蘭台」の読み・字形・画数・意味
【蘭台】らんだい
楚の宮殿の名。漢の宮中蔵書の所。唐の秘書省。また御史台の異称。字通「蘭」の項目を見る。
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
Sponserd by 
世界大百科事典(旧版)内の蘭台の言及
【ラン(蘭)】より
…また《春秋左氏伝》では鄭の文公の妾燕姑が,天人から蘭を与えられ,生まれる子はその香りのように人々から慕われると夢みた記事があり,すべて,国香,王者の香りのイメージを定着させるに役立った。春秋時代の楚の宮殿や,漢の宮中図書館,さらには御火台を蘭台と呼び,皇后宮を蘭殿というのも最上の香気の意味を含ませる。時代は下るが,王羲之の蘭亭も単にそこに蘭花が多かった以上の印象を与えるし,寺院āraṇyaに蘭若(らんにや)の字を当てるのも,蘭と杜若(カキツバタ)のもつイメージと無関係ではない。…
※「蘭台」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
Sponserd by 