行水(読み)ぎょうずい

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

行水
ぎょうずい

夏の暑いときなどに,または水をたらいに汲み,汗を流す入浴法。古くは (みそぎ) など宗教的意味が含まれていたが,江戸時代以後主として庶民の洗身法となった。

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デジタル大辞泉の解説

ぎょう‐ずい〔ギヤウ‐〕【行水】

[名](スル)
たらいに湯や水を入れ、その中でからだを洗い流すこと。また、その湯や水。「行水を使う」「烏(からす)の行水 夏》
潔斎(けっさい)のため、水や湯でからだを清めること。

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大辞林 第三版の解説

ぎょうずい【行水】

( 名 ) スル
(夏の暑いときなどに)たらいに湯や日なた水を入れて汗を流すこと。 [季] 夏。 「 -を使う」
(鳥などが水辺で)水浴びをすること。 「烏の-」
潔斎のため清水で体を洗い浄めること。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

行水
ぎょうずい

湯または水で、体の汗やほこりを流し去ること。古くは宗教的な意味から、穢(けがれ)をはらうため水浴をしてこれを禊(みそぎ)(みそそぎ)といい、行を行う前提としての精神的浄化行為であった。これが祭事前の潔斎となり、平安時代には行水とよび、滝に打たれることなどもその一種であった。宗教的意味のない沐浴(もくよく)もこれと並行して行われ、江戸時代以降、一般家庭でもたらいなどに湯や水を入れて沐浴をすることが普及し、水上生活者のために小舟に据風呂(ぶろ)を設けた行水船も現れた。現在もインドや中東、東南アジア、南米などでは、一般の沐浴とともに宗教的意味をもつ行水が多くみられる。[佐藤農人]

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世界大百科事典内の行水の言及

【風呂】より

…江戸の湯女は風紀を乱すということで,再三取締りの対象となり,徐々に姿を消すが,江戸時代後期の江戸の銭湯では男湯の二階で茶菓を売っており,人々の娯楽の場としての風呂は形を変えつつも残っていた。 京,大坂,江戸をはじめとした都市が発展をみせる近世には,上層の武士などの書院造の限られた邸宅には湯殿が設けられるが,中・下層の武士や一般庶民は行水ですますか,銭湯に行くことになる。このため城下町をはじめとする全国各地の都市に銭湯が普及した。…

※「行水」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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