デジタル大辞泉 「補う」の意味・読み・例文・類語 おぎな・う〔おぎなふ〕【補う】 [動ワ五(ハ四)]1 足りないところを埋めて満たす。補足する。「欠員を―・う」「もう少し説明を―・いたい」2 損害や罪などの埋め合わせをする。「欠損を―・う」「彼の誠実さは他の欠点を―・って余りある」[可能]おぎなえる[類語]充てる・充当する・充塡する・当てはめる・引き当てる・補塡・補給・塡補・穴埋め・拾遺・追加・付加・補足・補充・カバー・加味・補塡・補完・相補・補訂・補綴ほてい・増補・補遺 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例 Sponserd by
精選版 日本国語大辞典 「補う」の意味・読み・例文・類語 おぎな・うおぎなふ【補】 〘 他動詞 ワ行五(ハ四) 〙① 不足をみたす。欠けているものをつけ加える。そえる。おぎぬう。おぎのう。[初出の実例]「補 オキヌフ オキナフ 闕也」(出典:伊呂波字類抄(鎌倉))「木下錦里が補(オギ)なひし浦島が子の伝といふものにも」(出典:新浦島(1895)〈幸田露伴〉一)「荷を売った銭は固より路用の不足を補(オギナ)ふ額には上らなかった」(出典:渋江抽斎(1916)〈森鴎外〉八二)② 相手に与えた損害、罪などの埋め合わせをする。つぐなう。つくろう。おぎぬう。おぎのう。[初出の実例]「肥馬の前に塵を望み、高門の外に地を掃いても、己(おのれ)が咎(とが)を補(ヲギナ)はんと思へる心根なれば」(出典:太平記(14C後)一一)補うの語誌「書陵部本名義抄」をみると、第二音節が清音の「おきぬふ」があがっており、これが古い語形だったらしい。「おきぬふ」ならば、語源としては「置く+縫ふ」ととらえ、布の破れ目に別の布を置いて縫うところからとする説が注目される。室町時代頃には濁音化して「おぎぬふ」となるが、近世初期まではこの「おぎぬふ」の方が「おぎなふ」より一般的だったともいわれる。 おぎぬ・うおぎぬふ【補】 〘 他動詞 ハ行四段活用 〙 ( 古くは「おきぬう」 )① =おぎなう(補)[初出の実例]「補 オキヌフ」(出典:書陵部本名義抄(1081頃))② 衣などを縫い綴る。[初出の実例]「桜のうた、詩などを、きぬのつき、唐衣、裳の腰に、いかにせんとをきぬい」(出典:たまきはる(1219))補うの語誌→「おぎなう(補)」の語誌 おぎの・うおぎのふ【補】 〘 他動詞 ハ行四段活用 〙 =おぎなう(補)[初出の実例]「補 ヲキノウ」(出典:明応本節用集(1496))[その他の文献]〔日葡辞書(1603‐04)〕 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例 Sponserd by