引当てる(読み)ヒキアテル

デジタル大辞泉 「引当てる」の意味・読み・例文・類語

ひき‐あ・てる【引(き)当てる】

[動タ下一][文]ひきあ・つ[タ下二]
くじを引いて当てる。「一等を―・てる」
運悪く当てる。気の進まない物事などを引き受けるはめになる。「お守り役を―・ててしまった」
あてはめる。ひきくらべる。「わが身に―・てて考えてみる」
充当する。ある目的のために振り向ける。「債務返済に住宅資金を―・てる」
[類語](3比べるする並べる突き合わせる引き合わせる比較する対比する対照する照合する類比するはかりに掛ける見比べる引き比べる/(4充てる充当する充塡する当てはめる補塡補給塡補穴埋め増補拾遺補遺補う追加付加補足補充カバー加味補完相補補訂補綴ほてい

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「引当てる」の意味・読み・例文・類語

ひき‐あ・てる【引当】

  1. 〘 他動詞 タ行下一段活用 〙
    [ 文語形 ]ひきあ・つ 〘 他動詞 タ行下二段活用 〙
  2. なでるようにして、物に押し当てる。
    1. [初出の実例]「此刀をぬき出し、鬢にひきあてられけるが」(出典:平家物語(13C前)一)
  3. (くじ)を引いて賞金賞品を当てる。
    1. [初出の実例]「中にわろかりしをひきあてたりしを」(出典:讚岐典侍(1108頃)下)
  4. おもいもかけないことを身に受ける。予想外の事態をまねく。
  5. 他のことをひいて自分にあてはめてみる。ひきくらべる。
    1. [初出の実例]「さてももろき命かな、雄(おんどり)が歎ふといふ。身に引あてて悲しく」(出典浮世草子・好色一代男(1682)四)
  6. 借金抵当にあてる。
    1. [初出の実例]「兄弟が身上を引あて是迄段々滞り込だ金子何しに相違有ふ」(出典:歌舞伎・けいせい花絵合(1773)口明)

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