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記憶術 きおくじゅつmnemonics

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

記憶術
きおくじゅつ
mnemonics

音や数字の配列などそれ自体無意味な素材や,かなりの数の相互に関連の少い語や文などを正確に記憶する方法。覚えるべき素材の全体または一部を,有意味な言葉,視覚的イメージ,習慣的な配列といった熟知したものと結びつけて記銘し,想起の際にそれらを手掛りとして再生する。

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デジタル大辞泉の解説

きおく‐じゅつ【記憶術】

早く正確に記憶する方法。5の平方根「2.2360679」を「富士山麓(さんろく)オウム鳴く」のように語調のよい言葉にして覚えるような類。

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世界大百科事典 第2版の解説

きおくじゅつ【記憶術 mnemonics】

記憶の構成行程を分析解明することによって,その特徴を明らかにし,これを活用して想起作用をより迅速かつ容易に行わせようとするくふう。視聴覚とくに視覚を援用する場合が多い。すでにギリシアのソフィスト時代にヒッピアスHippiasやシモニデスSimōnidēsが教えていたという。《ギリシア人の弁論術》は古典的記述として有名である。あらかじめ若干の知悉した場所(トポス)を脳中に設定し,記憶すべきものをそこに配置しておけば,想起に際して,それらの場所との関連性を手がかりとして,容易に想起作用をすすめることができる,というのがその原理で,場所的記憶術ともいわれる。

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大辞林 第三版の解説

きおくじゅつ【記憶術】

記憶力や記憶の効率を向上させる方法。
ラテン ars mnemonia〕 古代ギリシャ・ローマの雄弁術の一部として始まり、中世には言語を実在の鏡とみなす神秘主義的な知識学に発達した思想の系譜。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

記憶術
きおくじゅつ
mnemonics

速やかに覚え、長く忘れないでいるための技術を意味する。この技術をもっぱらくふうすることを職業としている者は、古来から記憶術師といわれる。
 記憶の心理学からみて、記銘後、記銘項目の復唱の機会をたびたびもつこと、また無意味な記銘項目を有意味な項目に連合したり、無関連な無構造の項目を関連のある構造的な単位に組み替えたりすることが把持(保持)にとって有効である。したがって記憶術では、このことを基本にして具体的技法が考案されている。たとえば、249106817591のような数字列を、1957,1860,1942のように順序を逆にし、西暦年号として覚えるとか、4588とか4526とかの番号を、「よい母」とか「よい風呂(ふろ)」と読んで、有意味化して覚える。また、相互には関連のない語(人名、地名、物名など)をアイウエオ順、アルファベット順、イロハ順などに配列したり、数え歌のように韻を踏んだ詩文に入れて覚えたりする。新しく記銘する項目を永続的に記憶している項目、なかでも連想価の高い項目に関連させて覚えることは有意味化、構造化のよい事例である。なお、特殊な技法としては場所法method of lociがある。既知の光景のイメージに、それ自身なんら関係のない項目を対応させて覚える方法で、たとえば、住み慣れた部屋のなかの物に記銘項目をいちいち対応させ、部屋のイメージを思い出しながらこれらを想起するのである。[小川 隆]
『南博著『記憶術』(1961・光文社)』

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