(読み)カン

デジタル大辞泉 「諫」の意味・読み・例文・類語

かん【諫】[漢字項目]

[音]カン(漢) [訓]いさめる
目上、特に君主に対して、過ちを改めるように直言する。「諫言諫止諫臣極諫切諫直諫諷諫ふうかん
[名のり]いさ・いさむ・ただ

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精選版 日本国語大辞典 「諫」の意味・読み・例文・類語

いさめ【諫】

  1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「いさめる(諫)」の連用形名詞化 )
  2. 禁止すること。制止。禁制。
    1. [初出の実例]「辛丑、禁式(イサメののり)、九十二条を立つ」(出典日本書紀(720)天武一〇年四月(北野本訓))
  3. 忠告注意。諫言(かんげん)
    1. [初出の実例]「この御方の御いさめをのみぞ猶わづらはしう心ぐるしう思ひきこえさせ給ひける」(出典:源氏物語(1001‐14頃)桐壺)

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普及版 字通 「諫」の読み・字形・画数・意味


16画

(異体字)
24画

[字音] カン・ラン
[字訓] いさめる・ただす

[説文解字]
[金文]

[字形] 形声
声符は柬(かん)。〔説文〕三上に「証(ただ)すなり」とあり、前条に「証は諫むるなり」とあって互訓。〔詩、大雅、民労〕「王、女(なんぢ)を玉にせんと欲す 是(ここ)を用(もつ)て大いに諫む」など、〔詩〕にも多くみえる。周初の〔大盂鼎(だいうてい)〕に「夕に入りて(いさ)む」とあり、その字形は門中に東を加えた形に従う。柬の初形は東で(ふくろ)の形。門は門。門に贖物を収めたを供えて祈る意で、もと自らの罪を謝することであったらしい。のち戒勅する意となり、〔番生(ばんせいき)〕に「用(もつ)て四方を諫(ただ)し、きを柔(やす)んじ(ちか)きを能(をさ)む」のようにいう。のち人の誤りを諫正する意となった。

[訓義]
1. 自らの罪をいましめる。
2. 人をいさめただす、直言する、とめる。

[古辞書の訓]
〔新字鏡〕諫 曾志留(そしる)〔名義抄〕諫 イサム・イサフ・イサメゴト・ノブ・アラソフ・タダス・ハル・イマシム・カザル・ハカリゴト

[熟語]
諫過諫誨諫勧諫議・諫言諫鼓・諫死・諫止・諫書・諫職・諫臣・諫正・諫説・諫諫争諫諍諫喩
[下接語]
往諫・勧諫規諫・幾諫・譎諫・泣諫・匡諫・強諫・教諫・極諫・苦諫・啓諫・功諫・好諫・死諫・至諫・受諫・従諫・書諫・誦諫・進諫・箴諫・正諫・誠諫・切諫・善諫・致諫・忠諫・直諫・通諫・杜諫・入諫・納諫・犯諫・微諫・筆諫・表諫・風諫・謗諫・面諫・諫・容諫・累諫・礼諫

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