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警策 きょうさく

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

警策
きょうさく

禅堂で用いる用具。「けいさく」ともいう。木製の扁平な,長さ 1.2mほどの棒で,修行者坐禅中に睡気に襲われたとき,また自分の精神を鼓舞させたいときに巡回中の僧にこれで打ってもらう。

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デジタル大辞泉の解説

きょう‐さく〔キヤウ‐〕【警策】

[名・形動ナリ]
禅宗で、座禅中の僧の眠けや心のゆるみ、姿勢の乱れなどを戒めるため、肩などを打つ木製の棒。長さ1メートルほどで、先は扁平な板状。けいさく。
《「きょうざく」とも》
㋐人が驚くほど詩文にすぐれていること。また、そのさま。こうざく。
「文ども―に、舞、楽(がく)、物の音ども、ととのほりて」〈・花宴〉
㋑人柄・容姿・物事などがすぐれてりっぱなこと。また、そのさま。こうざく。
「御心ばへもいと―に、御かたちもいとうるはしく」〈増鏡・三神山〉

けい‐さく【警策】

馬を走らせるために打つむち。また、馬をむち打つこと。
注意・自覚を呼びおこすこと。
「母親の言ったのが、ぐっと―になって寝像(ねぞう)頗るおとなしく」〈紅葉・二人女房〉
文章中で、その文全体を引き立たせるような働きをする語句。きょうさく。
きょうさく(警策)1

こう‐ざく〔カウ‐〕【警策】

[形動ナリ]《「こう」は「きょう」の直音表記》「きょうさく(警策)」に同じ。
「いと―なる名をとりて」〈須磨

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世界大百科事典 第2版の解説

けいさく【警策】

禅宗のことば。〈きょうさく〉ともいう。弟子をはげますこと。とくに,座禅や日常生活のうちで,修行のゆるみや,過度の緊張をほぐすため,肩や背をたたくことを,策を与えるといい,すすんで棒そのものを警策,もしくは策子とよぶ。長さ約1.5m,手もとは丸くて直径5cm,先端は幅6cm,厚さ1cm程度に薄く板状にけずり,当たりが軟らかで,弾力をもつようにつくる。素材や打ち方も,冬はカシやケヤキで両肩にそれぞれ四打,夏はヒノキで両肩それぞれ二打が一般で,相互に合掌して行ずる。

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大辞林 第三版の解説

きょうさく【警策】

きょうざく【警策】

( 形動ナリ )
〔「きょうさく」とも〕
(人を驚かすほど)詩文のすぐれているさま。 「ふみども-に、舞・楽・物の音どもととのほりて/源氏 花宴
物事のすぐれているさま。 「げにいと-なりける人の御容面ようめいかな/源氏 手習」 → けいさく(警策)

けいさく【警策】

〔「策」はむちの意〕
馬を走らせるためのむち。
注意・自覚を促すこと。
文章全体を生き生きさせる重要な句。きょうざく。
〘仏〙 禅宗で、座禅中の僧の眠気や気のゆるみを戒めるためなどに用いる棒。長さ四尺二寸(1.3メートル)ほどで先が板状。きょうさく。

こうざく【警策】

( 形動ナリ )
〔「きょうざく(警策)」の直音表記〕
物事がすぐれてよいさま。 「いと-にねびまさる人なり/源氏 藤裏葉

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

世界大百科事典内の警策の言及

【警策】より

…弟子をはげますこと。とくに,座禅や日常生活のうちで,修行のゆるみや,過度の緊張をほぐすため,肩や背をたたくことを,警策を与えるといい,すすんで棒そのものを警策,もしくは策子とよぶ。長さ約1.5m,手もとは丸くて直径5cm,先端は幅6cm,厚さ1cm程度に薄く板状にけずり,当たりが軟らかで,弾力をもつようにつくる。…

※「警策」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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