調使・運調使とも。四度使(よどのつかい)の一つ。諸国の調庸物は近国は10月末,中国は11月末,遠国は12月末(夏調の糸は7月末)以前に国司官人によって京進される。これを貢調使といい,調庸物を実際に運搬する綱丁(こうちょう)や運脚が従った。同時に調帳とその枝文(えだぶみ)を提出し,主計寮で照合・監査が行われた。775年(宝亀6)に調庸専当国司の目(さかん)以上をあてることとし,781年(天応元)にはその名を計帳使に報告させるなど,きびしく監督した。
出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…(1)日本古代の律令制のもとで,国衙(こくが)の政務などを報告するため,毎年定期に上京する4種の使者。朝集使(ちようしゆうし),大帳使(だいちようし)(計帳使とも),貢調使(こうちようし),正税帳使(しようぜいちようし)をさす。いずれも国司がその任にあたるが,朝集使のみ四等官にかぎられ,他は史生(ししよう)などの雑任(ぞうにん)でもよかった。…
※「貢調使」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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