(読み)コウ

デジタル大辞泉 「貢」の意味・読み・例文・類語

こう【貢】[漢字項目]

常用漢字] [音]コウ(漢) (呉) [訓]みつぐ
コウ
政府に物を献じる。みつぎもの。「朝貢入貢来貢
力をささげる。「貢献
人材を推薦する。「貢挙
〈ク〉みつぎもの。「年貢ねんぐ
[名のり]すすむ・つぐ・みつぎ

こう【貢】

みつぎもの。

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精選版 日本国語大辞典 「貢」の意味・読み・例文・類語

こう【貢】

  1. 〘 名詞 〙 みつぎもの。みつぎ。貢物(こうもつ)
    1. [初出の実例]「王必ず親しく遠人の貢(コウ反)を受けむ」(出典:大唐西域記長寛元年点(1163)三)
    2. [その他の文献]〔書経‐禹貢〕

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普及版 字通 「貢」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 10画

[字音] コウ
[字訓] みつぐ・みつぎもの

[説文解字]

[字形] 形声
声符は工(こう)。〔説文〕六下に「功を獻ずるなり」とあって、功すなわち生産品を献ずることをいう。金文の〔兮甲盤(けいこうばん)〕に「淮夷(もと)我が畝(はくほ)の人なり」とあり、淮夷はその布帛や農産物を貢納する義務を負っていたのであろう。百工はもと神殿経済に奉仕するものであった。〔周礼、天官、大宰〕に祀・嬪・器・幣などの九貢を規定するが、それらは本来はみな貢物であった。

[訓義]
1. みつぐ、みつぎもの、ささげる、たてまつる。
2. 上に通ずる、すすめる。
3. と通じ、たまう、たまもの。
4. 訌と通じ、ついえる、やぶれる、まどう。

[古辞書の訓]
名義抄〕貢 タテマツル・ツグ・ミツギモノ 〔字鏡集〕貢 アク(タ)フ・タマフ・ツクル・オコル・アグ・トホル・タテマツル・マウス・ミツギモノ・ススム

[語系]
貢・kongは同声。は賜与。孔門の端木賜、字は子貢。貢の本字はに作るべく、その名字は対待の語である。

[熟語]
・貢院・貢煙貢款・貢挙・貢御・貢金・貢計・貢献・貢元・貢士貢賜・貢主・貢上・貢職・貢新・貢生・貢税貢籍・貢選・貢茶貢酎・貢道・貢納・貢馬・貢貢媚貢賦・貢物貢奉・貢法貢墨・貢貢禄
[下接語]
海貢・外貢・供貢・郷貢・歳貢・職貢・進貢・租貢・草貢・朝貢・徴貢・調貢・土貢・入貢・年貢・納貢・貢・賓貢賦貢・聘貢・方貢・包貢・邦貢・奉貢輸貢

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世界大百科事典(旧版)内のの言及

【上供】より

…地方から中央政府へ租税などを上納すること。先秦時代には地方の権力者が中央の王=天子へ献上するものは人と物を問わず貢と称した。この言葉は後世まで地方官個人や外国から皇帝への献上の場合に使われる。…

※「貢」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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