赤羽末吉(読み)アカバスエキチ

デジタル大辞泉 「赤羽末吉」の意味・読み・例文・類語

あかば‐すえきち〔‐すゑキチ〕【赤羽末吉】

[1910~1990]絵本画家・絵本作家。東京の生まれ。「かさじぞう」の挿絵で絵本画家としてデビュー墨絵大和絵画法を用いるなど、多彩な表現多く作品を残した。昭和55年(1980)国際アンデルセン賞受賞

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「赤羽末吉」の意味・わかりやすい解説

赤羽末吉
あかばすえきち

[生]1910.5.3. 東京
[没]1990.6.8. 横浜
絵本作家。青年期,満州 (中国東北部) に渡り第2次世界大戦後帰国。独学で絵をかき,美術展に出品,受賞。『かさじぞう』 (1961) で絵本作家として注目され,以後民話の絵本化に活躍。日本画の画法をもとに,絵本の形を生かした構図に独特の境地を開き,日本の絵本界に指導的役割を果した。主要作品『スーホの白い馬』 (61) ,『王さまと9人のきょうだい』 (69) ,『おおきなおおきなおいも』 (72) など。 1980年国際アンデルセン賞の画家賞受賞。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「赤羽末吉」の解説

赤羽末吉 あかば-すえきち

1910-1990 昭和時代後期の絵本作家。
明治43年5月3日生まれ。昭和36年「かさじぞう」でおそいデビューをはたす。日本の伝統的な墨絵,大和絵,大津絵の画法をとりいれ,独特な昔話絵本をつくりだした。55年日本人初の国際アンデルセン賞画家賞。平成2年6月8日死去。80歳。東京出身。代表作に「そら,にげろ」「スーホの白い馬」など。

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世界大百科事典(旧版)内の赤羽末吉の言及

【絵本】より

…これによる底辺からの絵本に対する意識の掘起しは,のちの絵本ブームの基盤をなすものといえよう。そのなかで福音館書店の月刊物語絵本《こどものとも》は,日本の創作絵本の発展に大きな役割を果たし,それを舞台に赤羽末吉,瀬川康男,梶山俊夫,田島征三,中谷千代子,長新太,加古里子,安野光雅たちが登場した。赤羽は1980年に日本人として初めて,続いて84年に安野が国際アンデルセン賞画家賞を受賞,世界的に日本の絵本の評価を決定することになる。…

※「赤羽末吉」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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