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踏青 トウセイ

デジタル大辞泉の解説

とう‐せい〔タフ‐〕【踏青】

《古代中国の風習から》春の青草を踏んで遊ぶこと。春の野遊び 春》

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世界大百科事典 第2版の解説

とうせい【踏青 tà qīng】

中国で,仲春から晩春にかけて行われる郊外の散歩,文字どおり青き草を踏む意である。初春の野に春をさぐる〈探春〉に次ぐ遊びであり,唐代以後,盛んになった。地方によっては,一定の日に行う行事となったが,一般には清明(せいめい)節前後,特に郊外への墓参の後,ついでに芳樹の下や桃や李(すもも)の咲く中で酒宴を開き,春の盛りの山野を楽しんだ。おそらく緑へのあこがれに基づく行事であろう。唐詩のなかに頻出する。【植木 久行】

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大辞林 第三版の解説

とうせい【踏青】

え出た草を踏んで野に遊ぶこと。古い中国の行事が移入されたもの。野遊び。 [季] 春。 《 -や嵯峨には多き道しるべ /鈴鹿野風呂 》

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世界大百科事典内の踏青の言及

【季語】より

…使用人が生家へ帰るならわしだった),門松,注連飾(しめかざり),餅花(穀物の豊作を予祝する小正月の飾り),蓬萊,若水(元日の朝にくむ水),雑煮,鏡餅,屠蘇,太箸(正月用の白木の箸),年男(新年の儀式,家事などをつかさどる男),年始,年玉,万歳(松の内に祝言を述べた門付芸),独楽(こま),歌留多,初夢(その年の吉凶を占う夢),初荷,御用始(官庁の仕事始め),鍬初(くわぞめ)(農耕の仕事始め),初市,書初,初場所(1月の大相撲),初釜(はつかま)(新年最初の茶の湯),破魔弓(子供の厄よけのお守り)。
[春]
 水温(ぬる)む,山笑う(春の山の生気に満ちたようす),余寒(よかん)(寒があけても残っている寒さ),冴返(さえかえ)る(寒気のぶり返し),啓蟄(けいちつ)(二十四節気の一つで虫類が冬眠から覚める候),霞,麗(うらら)か,長閑(のどか),朧(おぼろ)月夜,永日(えいじつ)(春に感じる日の長さ),春眠,春愁(春の物思いや哀愁),春の宵,行く春(まさに終わろうとする春),惜春(春をおしむ心),弥生尽(やよいじん)(春の尽きる陰暦3月の末日),水取り(東大寺二月堂の修二会(しゆにえ)の行事),初午(はつうま)(2月初午の日の稲荷神社の祭礼),雛祭,開帳(秘仏の公開),遍路(四国八十八ヵ所の巡礼),野遊(のあそび)(春さきに野山に遊び飲食する),汐干狩(しおひがり),踏青(とうせい)(春の野遊び),風船,風車(かざぐるま),石鹼玉(しやぼんだま),鞦韆(しゆうせん)(ぶらんこ),凧(たこ),東風(こち)(春を告げる風),春嵐(はるあらし),春一番(春になって最初の強い南風),貝寄風(かいよせ)(陰暦2月20日ころ難波の浦へ吹く風),霾(つちふる)(黄沙のこと),花曇(花どきに多い曇天),雪崩(なだれ),陽炎(かげろう),花冷(花どきのうすら寒さ),春泥(雪どけや春雨によるぬかるみ),菜種梅雨(菜の花どきの長雨),野焼(野山の枯草を焼くこと),野火(野焼きの火),末黒野(すぐろの)(野焼きで黒く焦げた野),下萌(したもえ)(地中から出る草の芽),彼岸(春分の前後7日間),帰雁(北へ帰る渡り鳥),鳥雲に入る(帰雁が雲間に見えなくなること),桜鯛(さくらだい)(産卵のために内海へ来る鯛),苗代,忘れ霜,八十八夜(立春から88日目),恋猫(こいねこ)(寒中から早春にかけての交尾期の猫),鳥交(とりさか)る,囀(さえずり)(小鳥の春の鳴き方),雲雀(ひばり),雉子(きじ),燕(つばめ),蛙,蝶,白魚(しらうお),菜の花,蕗の薹(とう),蒲公英(たんぽぽ),土筆(つくし),梅,桃の花,桜,木の芽,佐保姫(さほひめ)(春の女神),麦踏,獺(かわうそ)魚を祭る(七十二候の一つ),北窓開く(春になって北側の窓を開ける),暮の春(春の終りごろ。暮春),草餅。…

【清明】より

…気候もすっかり温暖となり,桃やスモモの花が咲き,柳が緑にけむって,まさに清明(すがすがしい)と呼ぶにふさわしい。唐代以降,郊外に出かけて酒宴を開く,いわゆる踏青(とうせい)の行事が盛んになったのも,新鮮な緑へのあこがれのためである。清明節は,禁火のために冷食する寒食節の後に直接連続する祝日であり,早朝になると,人々は一斉に新しい火を起こした。…

【年中行事】より

…春社や寒食・清明節は,ともに神や祖先の御加護を求める農耕・祖先祭祀的行事であろう。3月3日の上巳節は身の汚れを水で洗い落とす行事であり(曲水の宴),この前後,踏青といって郊外への散歩も行われる。 夏になると,5月5日の端午節が最大の行事であり,とくに長江(揚子江)中下流域では盛んに競渡(ボート・レース)が行われた。…

※「踏青」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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