蹴散らす(読み)ケチラス

デジタル大辞泉 「蹴散らす」の意味・読み・例文・類語

け‐ちら・す【蹴散らす】

[動サ五(四)]
けって乱し散らす。けちらかす。「子供が落ち葉の山を―・す」
追い払ってちりぢりにする。追い散らす。けちらかす。「立ちふさがる敵を―・す」
[類語](1蹴る蹴飛けとばす蹴上けあげる蹴り上げる足蹴あしげにするキックする蹴っ飛ばす蹴破る蹴倒す蹴散らかす・一蹴り/(2追い出す追い立てる追い払う追っ払うたたき出すはじき出すつまみ出す追い落とす打ち払う追い散らす駆り立てる退ける追い返す駆逐追放放逐

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「蹴散らす」の意味・読み・例文・類語

け‐ちら・す【蹴散】

  1. 〘 他動詞 サ行五(四) 〙
  2. 蹴って、まとまっているものをこわし散らす。蹴って散乱させる。
    1. [初出の実例]「昨日降りたる雪を時の落花の如くけちらし、山下を指して下りけり」(出典:義経記(室町中か)五)
  3. 追い散らす。
    1. [初出の実例]「肥後守貞能は、河尻に源氏待つと聞いて、けちらさむとて五百余騎で発向したりけるが」(出典:平家物語(13C前)七)
  4. ( 比喩的に ) 物事を乱したり、くずしたりする。破棄したり、相手にしなかったりする。
    1. [初出の実例]「そんな相場にあわねへ直段じゃア買はねへと蹴(ケ)ちらして見たがなかなか負ねへやうすだネ」(出典西洋道中膝栗毛(1870‐76)〈仮名垣魯文一一)

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