軽油引取税(読み)ケイユヒキトリゼイ

デジタル大辞泉 「軽油引取税」の意味・読み・例文・類語

けいゆひきとり‐ぜい【軽油引取税】

主にディーゼルエンジン車の燃料となる軽油に課せられる地方税揮発油税によるガソリン車への税負担との均衡を図るため、昭和31年(1956)に創設された。税収道路特定財源として都道府県及び指定市道路に関する費用にあてられていたが、法改正により平成21年度(2009)から一般財源化された。→道路整備事業財政特別措置法

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共同通信ニュース用語解説 「軽油引取税」の解説

軽油引取税

トラックバスの燃料として使う軽油に都道府県が課す税金で、税収額は2013年度決算見込みで9433億円。税収を道路整備に充てる目的税として1956年に創設された。2009年に使途を限らない普通税に変更されたが、農林水産業のほか鉄道会社や自衛隊海上保安庁などの使う軽油が、期間を区切った特例として免税対象となっている。免税総額は1千億円程度。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「軽油引取税」の意味・わかりやすい解説

軽油引取税
けいゆひきとりぜい

自動車燃料用の軽油に課される地方税普通税ガソリンに課されていた揮発油税の税収が 1954年から道路特定財源にあてられるようになったことに対応し,税負担の公平化をはかるため 1956年創設された。税収は都道府県,指定市(→政令指定都市)の道路整備にあてられていたが,2009年の税制改正により道路特定財源が廃止され,軽油引取税も普通税となった。船舶鉄道動力源脱穀機などの農林業用機械の動力源,陶磁器製造業など特定の産業に用いられる軽油は課税対象にはならない。特約業者または元売業者を納税義務者とする特別徴収の方法をとっている。税率は,地方税法本則で 1klあたり 1万5000円とされるが(144条の10),附則により当分の間は 3万2100円と定められている。

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改訂新版 世界大百科事典 「軽油引取税」の意味・わかりやすい解説

軽油引取税 (けいゆひきとりぜい)

都道府県および指定都市の道路に関する費用に充てるため,都道府県が特約業者または元売業者から軽油を引き取る者に対して課する目的税。1956年に創設された。課税標準は,特約業者または元売業者から引き取った軽油の数量である。ただし,船舶,電源,鉄道用車両,農業用機械などに用いられる軽油は,目的税の性格にかんがみ非課税とされている(これを用途免税という)。税率は1klにつき1万5000円と定額で決められている。ただし1993年12月1日から,1klにつき3万2100円となっている。本税の収入の9割に相当する額を指定都市内の国道・都道府県道の面積に応じて案分した金額は,指定都市に交付される(軽油引取税交付金)。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「軽油引取税」の意味・わかりやすい解説

軽油引取税
けいゆひきとりぜい

都道府県および政令指定都市の道路に関する費用にあてるため、都道府県が課する目的税。1954年度(昭和29)から揮発油税が道路財源にあてるための税とされたことに伴い、揮発油を使用する自動車との間の税負担の均衡を図るため、56年度に都道府県税として創設された。課税客体は元売業者または特約業者からの軽油の引き取りであり、課税標準は引き取った軽油の容量である。納税義務者はその引き取りを行う者であるが、実質的な税負担は最終的には消費者に転嫁されることを予定している。

 また政令指定都市の市長はその区域内の国道および道府県道を管理するものとされているので、政令指定都市の所在する道府県は、その収入額の9割に、道府県内の一般国道および道府県道の面積に対する政令指定都市内の一般国道および道府県道の面積の比率を乗じて得た額を政令指定都市に交付することになっている。これを軽油引取税交付金という。

[大川 武]

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百科事典マイペディア 「軽油引取税」の意味・わかりやすい解説

軽油引取税【けいゆひきとりぜい】

軽油の特約業者,元売業者からの軽油の引取りに対し課す税。これら業者の営業所所在の都道府県が道路費用に充て,または道路法に基づく指定市に道路(国道)費用財源を交付するため,その引取者等に課す目的税としての道府県税。税率は従量比例。船舶,電源,鉄道用車両,農業用機械等に用いられる軽油については免税。

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