出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
BaO2(169.33).水酸化バリウムの飽和水溶液に過酸化水素水を加えると,八水和物BaO2・8H2Oが得られる.また,BaO粉末を乾燥した酸素気流中500 ℃ で加熱すると無水物が得られる.無水物は白色の粉末.密度4.96 g cm-3.融点450 ℃.840 ℃ でBaOと O2 とに分解する.水に微溶.熱水では分解してBa(OH)2と O2 になる.酸を作用させると,H2O2を生じて分解する.八水和物は白色で光沢のある結晶.密度2.29 g cm-3.空気中におくとCO2の作用で徐々に炭酸塩になる.有機物に触れると発火する.低温で希硫酸を加えるとH2O2水溶液を生じるので,かつてはH2O2の製造原料として用いられていた.酸化剤,漂白剤,X線防御用ガラスの製造などに用いられる.有毒.[CAS 1304-29-6]
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
バリウムと酸素の化合物の一つ。酸化バリウムを二酸化炭素を含まない空気、または酸素中で500℃に加熱すると得られる。また、水酸化バリウム飽和水溶液に過酸化水素を加えると八水和物(式量313.4、比重2.29)として沈殿する。無水物は灰白色の粉末。アルカリ土類金属の過酸化物のうちもっとも安定であるが、高温に熱すると酸化バリウムと酸素に分解する。冷水にわずかに溶け、熱水では分解する。低温で希硫酸を作用させると過酸化水素溶液が生成する。八水和物は無色、六方晶系の結晶で、100℃で無水物に変わる。無水物よりはいくぶん水に溶けやすい。酸化剤として織物、そばの漂白、過酸化水素の製造原料のほか、爆発時を調整する延時薬として火薬の製造に使われる。
[鳥居泰男]
過酸化バリウム
分子式 BaO2
式量 169.3
融点 450℃
沸点 ―
比重 4.958
分解点 840℃
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新
10/1 共同通信ニュース用語解説を追加
9/20 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新