道隆寺(読み)どうりゆうじ

日本歴史地名大系 「道隆寺」の解説

道隆寺
どうりゆうじ

[現在地名]多度津町北鴨一丁目

北鴨きたがもの中央に位置する。真言宗醍醐派。桑多山明王院と号し、本尊薬師如来。四国霊場八十八ヵ所の七七番札所。御詠歌は「願をば仏道隆に入りはてて菩提の月を見まくほしさに」。元明天皇のとき和気道隆が桑園の大木で薬師如来を彫り、小塔に安置したことに創始するという。「道隆寺温故記」によると、延暦二一年(八〇二)和気朝祐が堂宇を建立し、道隆寺と号した。桑園乙長そうえんおとなが寺とも桑多そうた寺ともよばれたという。

道隆寺
どうりゆうじ

[現在地名]府中町みくまり三丁目

高尾たかお山の南裾が平地となる辺りに位置し、桑多山安芸院と号す。真言宗。本尊薬師如来。

縁起によれば、大同元年(八〇六)空海の開基で、府白山無量寿院薬王やくおう寺と称したが、長徳元年(九九五)関白藤原道隆が現在の寺地を寄進し堂舎を建立して名も道隆寺と改めたという。府中の東北方にそびえる呉娑々宇ごさそう山の中腹標高約四〇〇メートルの地点に、寺屋敷跡と伝える東西約五〇メートル・南北約七〇メートルの平坦地があり、石垣もみられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

デジタル大辞泉プラス 「道隆寺」の解説

道隆寺

香川県仲多度郡多度津町にある寺院。真言宗醍醐派。山号は桑多山、院号は明王院。本尊は薬師如来。和銅年間、地元領主であった和気道隆が自ら彫った薬師如来像を小塔に安置したのが寺の起源と伝わる。四国八十八ヶ所霊場第77番札所。

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