郡中(読み)ぐんちゅう

精選版 日本国語大辞典 「郡中」の意味・読み・例文・類語

ぐん‐ちゅう【郡中】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 郡部の内。〔日葡辞書(1603‐04)〕
  3. 緞子(どんす)一つ。経(たていと)生糸または練糸(ねりいと)、緯(よこいと)木綿糸を用いて厚く光沢のある織布にし、これに紋様を織り出したもの。多く帯地にする。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

日本歴史地名大系 「郡中」の解説

郡中
ぐんちゆう

御替地おかえち」の称呼は長く土地の人々に親しまれたが、文化一四年(一八一七)に藩より替地一円を「郡中」とよぶように布達された。大洲藩の在来領である喜多きた郡・浮穴うけな郡の一部を郡内ぐんないとよんだのに対し、ここが領内の島方(忽那くつな島)との中間にあるので郡中としたのである。その後、郡中の地名は縮小されてなだ町・みなと町・三島みしま町の称呼となった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「郡中」の意味・わかりやすい解説

郡中
ぐんちゅう

愛媛県中北部、伊予(いよ)市の中心地区。旧郡中町。江戸初期、大洲(おおず)、松山両藩で領地を交換し、大洲藩領となった地を御替地(おかえち)と称した。その後大洲藩の在来領を郡内とよぶのに対し、御替地を郡中とよんだ。大洲藩の外港があった。現在は伊予港がある。JR予讃線、伊予鉄道郡中線、国道56号、378号が通じる。

[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「郡中」の意味・わかりやすい解説

郡中
ぐんちゅう

愛媛県中部,伊予灘にのぞむ伊予市の中心市街地。旧町名。 1955年近隣3村と合体して伊予市となる。江戸時代は大洲藩の在町で,牛子ヶ原のマツ林を寛永 13 (1636) 年上灘の豪族宮内氏が開拓して成立した。灘町と湊町から成り,それぞれ約 250軒の古い町並みが残る。郡中港は中山砥部方面の木材農産物や繊維原料・製品の移出港。 1914年から花がつお製造が発達,現在,日本有数の産地となっている。郡中港駅は伊予鉄道郡中線の起点

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

普及版 字通 「郡中」の読み・字形・画数・意味

【郡中】ぐんちゆう

郡内。

字通「郡」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android