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酸性白土 さんせいはくどJapanese acid clay; acid earth

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

酸性白土
さんせいはくど
Japanese acid clay; acid earth

1899年小林久平により新潟県で最初に発見された粘土の一種。鉱物学的にみればモンモリロナイトを主とする粘土であるが,酸性を示す。たとえば酸性白土の一片を水でぬらし,pH試験紙 (リトマス試験紙) の上におくと,粘土塊が付着した部分のみが赤くなる。酸性白土と同様モンモリロナイトを主とする粘土にベントナイトがあるが,ベントナイトは酸性を示さない。また酸性白土はベントナイトのように膨潤性を示さない点においてもベントナイトと区別される。酸性白土は強い吸着能と触媒能があるため,シリカゲルなどの乾燥剤,歯磨粉,アセチレンなどの重合触媒剤,デンプンの糖化促進剤,医薬品等の原料など各種の用途がある。イギリスの fuller's earth,アメリカの Florida earthと呼ばれるものが,これに相当する。

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デジタル大辞泉の解説

さんせい‐はくど【酸性白土】

白色の粘土の一種。微粉末で、主成分は粘土鉱物モンモリロナイト。水を加えると弱酸性を呈する。吸着性があり、石油脱色や乾燥剤などに利用。

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百科事典マイペディアの解説

酸性白土【さんせいはくど】

粘土鉱物のモンモリロナイトを主成分とする白色の粘土。水中で膨潤せず,水の懸濁液は弱酸性を呈する。脱色および吸着能を有するのが特徴で,これを酸(通常は硫酸)で処理して一層性能を高めた活性白土は,石油・油脂の脱色精製,乾燥剤などに広く用いられる。
→関連項目接触分解脱色剤白土

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岩石学辞典の解説

酸性白土

フラー土(fuller's earth)と同義.この土は著しい酸性反応を示すことで酸性白土(acid earth)と呼ばれた.この土の懸濁pH値は5~6で,ベントナイトに比べてより酸性である.

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栄養・生化学辞典の解説

酸性白土

 天然の含水ケイ酸アルミニウムで,ろ過助剤として食品製造に用いる.

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世界大百科事典 第2版の解説

さんせいはくど【酸性白土 acid earth】

モンモリロナイトを主とする粘土類の商品名。強い吸着能と触媒能があり,油類の脱色,脱臭有機化学反応の触媒,あるいはショ糖の転化剤,デンプンの糖化剤などとして利用される。その名称は懸濁液のpHの値が酸性(pH5~6)を呈することによる。ベントナイトの地表風化によって生成したものとされ,新潟県蒲原郡産の蒲原白土は古くより著名である。ベントナイトの硫酸処理などにより製造される場合もある。酸性白土を酸処理してシリカゲル,アルミナシリカゲル,あるいは吸着能をさらに高めた(活性化した)活性白土などを製造する場合もある。

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大辞林 第三版の解説

さんせいはくど【酸性白土】

モンモリロナイトを主とする白色または灰色の粘土。懸濁液が弱酸性を示す。山形県中部・新潟県・長野県北部などに産する。吸着力・触媒作用が強い。乾燥剤のほか、油類の脱色などに用いる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

酸性白土
さんせいはくど

粘土鉱物としてモンモリロナイトまたは同類の粘土を主成分とする堆積物(たいせきぶつ)で、酸性の火山岩やその凝灰岩が地層中で風化変質したもの。東北または上信越の第三紀火山地帯、とくにグリーンタフ分布地域から採掘される。第四紀以降の土壌生成物ではなく地質学的堆積物の一種。同じものは世界の各地にも分布するが、酸性白土の名称は日本でのみ使われている。中~弱酸性を呈し、工業用の触媒や医療薬品などに供される。[浅海重夫]

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世界大百科事典内の酸性白土の言及

【活性白土】より

…酸性白土またはこれに類似した粘土を酸処理して,吸着力(活性化)を大きくした白土。活性白土は,種々の物質を溶液あるいはガス中より吸着する。…

※「酸性白土」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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