重湯(読み)オモユ

デジタル大辞泉 「重湯」の意味・読み・例文・類語

おも‐ゆ【重湯】

多量の水で米を炊いたときの、米粒以外ののり状の汁。病人乳児流動食とする。
[類語]白粥七草粥茶粥雑炊おじや

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精選版 日本国語大辞典 「重湯」の意味・読み・例文・類語

おも‐ゆ【重湯】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「御飯(おもの)の湯」の意か ) 水分を多くした粥(かゆ)の上澄み液。飯のたき汁。病人や幼児主食にする。
    1. [初出の実例]「日に添へてつゆ、おもゆなどやうの物をだに見もいれ給はず」(出典:夜の寝覚(1045‐68頃)五)

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改訂新版 世界大百科事典 「重湯」の意味・わかりやすい解説

重湯 (おもゆ)

水分の多いかゆの上澄み液。〈御飯(おもの)の湯〉の意とされる。乳幼児や病人のための流動食として用いられる。厚手のなべに米とその10倍程度の水を入れて火にかけ,沸騰してきたら吹きこぼれぬ程度の弱火にして約30分煮る。ガーゼを二重にしてこし,好み塩味などをつける。牛乳などを加えてもよく,水のかわりにスープを用いてもよい。
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百科事典マイペディア 「重湯」の意味・わかりやすい解説

重湯【おもゆ】

ごくうすい(かゆ)の上澄み液。消化がよいため病人や乳児の流動食とする。ふつう白米を数倍の水でよく煮,漉(こ)して飯粒を除き,うすい塩味にする。

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和・洋・中・エスニック 世界の料理がわかる辞典 「重湯」の解説

おもゆ【重湯】

水分を多くして炊いたかゆの上澄み液。消化がよく、乳幼児や病人などに食べさせる。鍋に米と米の10倍くらいの水を入れて米粒がなくなるまで弱火で炊き、薄い塩味をつける。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「重湯」の意味・わかりやすい解説

重湯
おもゆ

流動食の一種。多量の水分を入れて炊いた粥の上澄液。長時間煮た粥をガーゼのような薄布でこしてつくる。消化がよいので病人食離乳食などに用いる。

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世界大百科事典(旧版)内の重湯の言及

【粥】より

…全粥は米と水を重量比で1:5にして炊いたもの,七分粥は1:7,三分粥は1:15の割合である。重湯(おもゆ)は米1に水10の割合で煮て汁だけをこし取ったもの,〈おまじり〉は全粥1に重湯9の割合にしたものである。 粥は消化吸収がよいので病人食,老人食,離乳食とされることが多いが,日常食としている地方もある。…

※「重湯」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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