昭和期の陶芸家(備前焼)
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
陶芸作家。岡山県和気(わけ)郡伊部(いんべ)村(現備前(びぜん)市伊部)生まれ。本名勇。備前焼名家、六家の一つ金重家の長男として父楳陽(ばいよう)のもとで修業を積み、初め細工物(彫塑像)を行い、閑谷(しずたに)焼、色絵備前、虫明(むしあけ)焼などの技法を取り込むなど新味もくふうして技巧を磨いた。陶陽が初めてろくろをひいたのは1930年(昭和5)34歳のときと伝えられており、40歳前後に細工師から脱皮して桃山時代の備前焼(古備前)を手本とした茶陶備前に転じ、重厚、入念、豪放な作行きの茶具づくりに成功し、現代備前焼の再興の祖として、そのニュー・リーダーとなった。56年(昭和31)に「備前焼」の重要無形文化財保持者に認定された。
[矢部良明]
『林屋晴三編『現代日本陶芸全集9 金重陶陽』(1981・集英社)』
出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報
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