日本歴史地名大系 「針ノ木岳」の解説
針ノ木岳
はりのきだけ
針ノ木岳
はりのきだけ
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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長野・富山県境,飛驒山脈のほぼ中央,黒部湖の東岸上にそびえる後立山(うしろたてやま)連峰南端の山。標高2821m。古くは,信濃側で厩窪(まやくぼ)の頭,越中側で地蔵岳とよばれていたが,一般には用いられず,大正初め登山家辻本満丸によって東方の針ノ木峠にちなんで名付けられた。山体は下半部が花コウ岩,上半部が安山岩類から構成されている。頂上の東側直下に,氷河の浸食によってできた厩窪カールがある。登山路は大町有料道路(1990年無料開放)の扇沢から,籠川の谷をさかのぼる。標高2000m以上には,北アルプス三大雪渓の一つ針ノ木雪渓が横たわり,登りつめたところが針ノ木峠で,峠の西方1kmに頂上がある。雪渓下の山小屋の前には,北アルプス登山に貢献した地元大町市の登山家百瀬慎太郎(1892-1949)の碑があり,毎年6月には針ノ木岳慎太郎祭が行われる。
執筆者:小疇 尚
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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