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 すき

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説


すき

農耕具の一種。畜力によるに対し,人力による手すきである。木製で,金属の刃先をつけたものが普通。柄の部分と刃先のなす角度が鈍角で,地面に突込み先端をはね起して土を掘起す。足で土中に押込むものを特に踏鋤 (ふんずき) と呼ぶ。

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デジタル大辞泉の解説

じょ【鋤】[漢字項目]

[音]ジョ(呉) [訓]すき すく
農具の一。すき。「鋤簾(じょれん)
田畑をすく。「耕鋤

すき【×鋤/×犂】

(鋤)手と足の力を利用して、土を掘り起こす農具。幅の広い刃に、まっすぐな柄をつけたもの。金(かな)鋤・風呂(ふろ)鋤・江州(ごうしゅう)鋤など。
(犂)牛や馬に引かせ、畑や田を耕す農具。犂轅(ねりぎ)を牛馬につなぎ、犂先で地面を切り起こす。からすき。

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百科事典マイペディアの解説

鋤【すき】

人力で田畑の土を掘り起こす農具の一種。ふつう幅の広い長方形の刃床部と取手のある柄からなり,深耕に適する。また根菜類の掘取り,溝掘りにも使われる。種類は多く,構造によって大きく分けると普通鋤と踏鋤とがあり,普通鋤はさらに,錬鉄(れんてつ)製の刃床部の承口(うけぐち)に木製の柄を差し込んだ金鋤と木製の柄の下端につくられた風呂に刃床部をはめ込んだ風呂鋤とに分かれる

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説


すき

農具の一種で、鍬(くわ)よりも古くから土壌を耕うんする道具として使用されていた。鍬は主として手の運動を利用して刃床部を土壌に打ち込みまたは引き込む作用をするが、鋤は手の力あるいは足の踏力により鋤先を土壌中に刺し込み、次に土壌をすくい上げる作用をするものである。深く耕す作業、根菜類の掘り取り作業、溝掘り作業などに適する。鋤の名は、土をすくい上げる働きをする器具を意味してつけられたともいわれる。構造は刃床部と柄部(えぶ)からなり、柄角(えかく)は150~180度の範囲内にある。普通、柄の端には取っ手がついている。[小林 正]

種類

種類は数多く、使用法ならびに構造上から分類される。使用法からは普通鋤と踏鋤(ふみずき)に大別され、構造上からは風呂(ふろ)鋤と金(かな)鋤に分けられる。
 普通鋤は柄角が180度で、使用法は手力により鋤先を土壌中に押し込み、柄をてこにして土壌をすくい上げ耕うんする後退耕法である。踏鋤は普通鋤と比較し長大な柄を有し、柄角は小さく150度内外である。使用法は土壌中に刃床部を斜めに片足で踏み込み、ついで柄を両手で前方に押し倒しながら土塊を側方に反転する後側退耕法である。反転方向は左右いずれでも可能で作業能率も大であるが、操作には熟練を要する。
 風呂鋤の構造は、普通鋤では風呂と柄部とは一体としてカシなどの堅い木でつくられている。全長は120センチメートルくらいの長さのものが多い。刃部は練鉄製でその形状は多岐にわたる。江戸鋤の刃床部は平面形であり、京鋤、江州(ごうしゅう)鋤には反りがある。踏鋤の風呂鋤では板状の風呂に踏み木と鋳鉄製の刃がついた関東型、風呂と柄が自然木を利用して一体としてつくられた南部型、肉厚の風呂に柄を取り付けた信州型などがある。金鋤は刃床部がすべて練鉄製であって風呂がなく、柄は受け口に挿し込まれている。全長、刃床部の大きさはいずれも風呂鋤より小さく、穴掘り、根切りなどの作業に使用される。刃の形状は作業目的により変形され、ヤマイモ掘りなどに使用される鉈(なた)鋤、重粘土質用の股金(またがね)鋤などがある。
 鋤に類するものは諸外国でも多く使用されているが、その形態は金鋤に相当するもので、スペード、ショベル、スコップ、フォークなどはその代表的なものである。現在わが国では、在来の鋤は特殊なもの以外はほとんど使用されず、かわりにショベル、フォークなどが使用されている。[小林 正]

歴史

農耕具のなかでももっとも原始的な掘棒は、棒の先端をとがらせただけの道具で、いまなお世界の広い地域で使用され、メラネシア、ポリネシア、ミクロネシアなどのタロイモ、ヤムイモ栽培民の間では唯一の農具となっている。掘棒から発達した鋤(踏鋤)は、土すくいに適するように刃の幅を広くし、足かけをつくったもので、手だけでなく、足で踏む力を利用して刃先を深く土中に挿し、土を掘り起こし、すくいとる道具である。中国古代の耒(らい)は、重粘土地帯に生まれた木をたわめた二股(ふたまた)鋤であるとされている。世界の高文化の地域では、鉄の刃先を取り付けた鋤が発達する。中国では殷(いん)代に青銅製の(さん)が、また先秦(せんしん)代には鉄製の(さん)が鋤先に用いられた。
 日本では弥生(やよい)時代に、刃先まで木製であるが一木造りの鋤、鋤身に柄(え)(ほぞさ)しにした鋤、二股鋤など多様な形態の鋤がみられる。5~6世紀のころ、鉄製の鋤先が大陸から導入されて以後、風呂鋤(ふろすき)が用いられた。江戸後期の『農具便利論』には京鋤、江州鋤、関東鋤のほか、踏鍬(ふみぐわ)、鋳鍬(いぐわ)と称する関東以北の畑作地帯で用いられる、鋤身に鈍角に柄を取り付けた踏鋤を示している。[木下 忠]
『E・ヴェルト著、藪内芳彦・飯沼二郎訳『農業文化の起源』(1968・岩波書店) ▽天野元之助著『中国農業史研究』(1962・御茶の水書房) ▽「農具便利論」(『日本農書全集15』所収・1977・農山漁村文化協会)』

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